#7:Google vs. その他
アンチGoogleの人々はたいていの場合、自らがアンチGoogleである論理的な理由を説明できないというところが、この論争の興味深い点である。アンチGoogleである人々の大半はSEOや、日常会話で「ググる」(「Google」)という言葉が使われているという事実にあからさまな嫌悪感を示すのである。しかし、こういった人々はGoogleに対して嫌悪感を抱きながらも、自らのサイトがGoogleランキングの上位にくることを密かに望んでいるのである。そして都合の良い理由も持っているのだ!Googleは検索エンジンの王座に君臨しているため、嫌々ながらも高いランキングが必要なのである。
とは言うものの、多くの人々がGoogleに対して「汚い」とか「邪悪な」といった言葉を投げかけるのには、何らかの理由があるとも考えられる。例えば次のような事例に目を向けてほしい:筆者はこの段落を書いている現在、Fedora 10上でGoogle Chromeを使用している。そして、「why hate google」(Googleを嫌う理由)を検索すると、使用中のタブをクラッシュさせるページが検索結果の上位に表示されるのである。どうやらChromeは、Googleが嫌われている理由を検索させたくないようである。興味深い。実に興味深い。
これらの陣営の鬨の声は?Google陣営の「われわれは世界を手中に収める!」に対して、その他の人々は「ググってみよう。あぁ、でもググるなんて言ったことは内緒にしといてよ!」である。
#8:Firefox vs. IE vs. Chrome
そう、ブラウザ戦争だ。1990年代、この戦争はいずれの側に立っていても楽しめるものだった。どの陣営にいるのかということは重要ではなかったのである。また、中立の立場をとる人にとっても、この論争は楽しめるものであった。最も楽しめたのは、Mozillaの開発経緯や、あるブラウザが他のブラウザよりも優れている理由について知っている人がほとんどいない状況で、各陣営がそれぞれ「事実」と称することを延々主張しているさまだった。当時のほとんどの人々は、ウェブブラウザのテキストフィールドにURLを入力するだけで、まるでマーリンが魔法の杖を振るったかのようにウェブページが表示されるという、そのことだけで感嘆していたのである。ブラウザ戦争はGoogle Chromeが登場する頃には終結していた。しかし今回再び、(スピードという観点から)他のブラウザを打ち負かそうとするブラウザ戦争が勃発したのである。今後、1990年代半ばのようなブラウザ戦争を目にするチャンスはあるのだろうか?筆者はそうあることを望んでいる。
これらの陣営の鬨の声は?Firefox陣営の「われわれが真のイノベーターだ!」に対して、IE陣営は「抵抗は無意味だ!」であり、Chrome陣営は「われわれが未来のブラウザだ!」である。