ソフトウェア・エー・ジーは9月3日、中堅企業を対象としたビジネスプロセス管理(BPM)製品「webMethods BPMSクイックパック」に関する説明会を開催した。
BPMSクイックパックは、同社が提供するビジネスプロセス統合プラットフォーム「webMethodsスイート」をベースとし、日本の中堅企業に向けて独自にパッケージ化したものだ。「BPMSスイート製品をもっと手軽に、安価に導入したいという要望に応え、低価格体系のパッケージを用意した」と、ソフトウェア・エー・ジー ウェブメソッド バイスプレジデントの香山瑞穂氏は説明する。
BPMSクイックパックに含まれるコンポーネントは、ESB(エンタープライズサービスバス)の設計用ツール「Developer」や、BPMのプロセス設計ツール「Designer」、BPMのランタイム用エンジン「Process Engine」、BPMランタイム用タスク管理エンジン「Task Engine」、ポータルおよび画面作成ツール「My webMethods Server」、BAM(ビジネスアクティビティモニタリング)機能の「Optimize for Process」、プロセスのシミュレーションができる「Simulation」、ESB、ポータルおよびBPM用サーバ「Integration Server」、メッセージング機能の「Broker」、ビジネスルールエンジンの「Blaze Rules Engine」となっている。通常のスイート製品と構成は同じだが、クイックパックのライセンスはデュアルコアCPU 1つおよび10 BPMSユーザーに制限される。
現在このパッケージは、販売パートナーであるキヤノンソフトウェアより提供されている。キヤノンソフトウェアでは、BPMSクイックパックを1200万円(税別)で提供しているが、今後ほかのパートナーから販売される場合は、「パートナーによって得意分野が異なるため若干の金額差は出るだろう」(ソフトウェア・エー・ジー マーケティングディレクター 伊王野敦子氏)としている。なお、大企業向けのスイート製品でBPMSクイックパックの機能をすべて利用した場合、価格はクイックパックの約10倍になるという。
BPMSクイックパックの対象となるユーザーは、売上高1000億円以下で従業員数1000人以下、東証一部および二部に非上場の企業。大企業の関連会社や子会社でも利用可能だ。
ソフトウェア・エー・ジーでは、パートナー向けのサポートプログラムやプロトタイプ構築支援なども用意しており、まずはパートナーを10社まで増やしたい考え。香山氏は、「初年度はパートナー10社を通じ、年間で10億円の販売を目指したい」としている。