ロシア政府、「Windows XP」に関する対マイクロソフト独禁法違反調査を打ち切り

文:Mary Jo Foley(Special to ZDNet.com) 翻訳校正:末岡洋子

2009-09-09 11:07

 ロシア政府の連邦反独占局(FAS)は現地時間9月7日、2009年6月に開始したMicrosoftに対する独占禁止法違反調査を終了することを発表した。当局は当初、「Windows XP」の提供を段階的に終了するMicrosoftの計画は独禁法に抵触する可能性があるとしていた。

 MicrosoftはFASを納得させるため、XPは4つのチャネル経由で入手できることを示した--メーカーが提供するカスタムマシン、Microsoftの「Get Genuine Kit」、ボリューム顧客向けのダウングレード権、неттопахへのプレインストール(ロシア語で“ネットトップ”やネットブックを指す言葉という)の4つだ。

 Microsoftはまた、引き続きXPを提供することを示すため、会計年度2008年(2007年7月1日〜2008年6月30日)、ロシアで120万本以上の現地版XPを販売したとも述べている。

 FASの発表資料の英訳によると、Microsoftは取り組みをさらに進め、「Windows Vista Home Basic」「Windows Vista Home Premium」ユーザーに対し、XPへの無料ダウングレード権を3週間以内に提供する計画だという。この無料ダウングレード権は、ロシアのVistaユーザーに2009年末まで提供する(現在、ダウングレード権の対象は、企業顧客が多くを占めるボリュームユーザーに限定されている)。

 「Microsoftはロシアの法律に完全に順守することにコミットしている。われわれは、FASが独占禁止法違反と裁定しなかったことを光栄に思う」とMicrosoftの代表者はReutersにコメントしている。

 Microsoftは、欧州委員会ともFASと同じような形で和解に至りたいと望んでいるはずだ。だが、この可能性は低そうだ。Opera Softwareの苦情を受けて始まったブラウザバンドルに関する独禁法訴訟について、欧州委員会はまだ最終判断を下していない。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. クラウドコンピューティング

    生成 AI の真価を引き出すアプリケーション戦略--ユースケースから導くアプローチ

  2. セキュリティ

    セキュリティ担当者に贈る、従業員のリテラシーが測れる「情報セキュリティ理解度チェックテスト」

  3. セキュリティ

    マンガで解説、「WAF」活用が脆弱性への応急処置に効果的である理由とは?

  4. セキュリティ

    クラウドネイティブ開発の要”API”--調査に見る「懸念されるリスク」と「セキュリティ対応策」

  5. セキュリティ

    5分で学ぶCIEMの基礎--なぜ今CIEM(クラウドインフラストラクチャ権限管理)が必要なのか?

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]