IT史上の重大事件--トップ10 - (page 2)

文:Jack Wallen 翻訳校正:石橋啓一郎

2009-09-25 10:48

7:90年代のドットコムバブル(1990年代)

 90年代のドットコムバブルは、1つ重要な成果を残した。それは、素晴らしいアイデアは実際に実現することを示してくれたということだ。AmazonやGoogleといった企業は、ドットコムバブルがはじけても生き残っただけでなく、現代世界でのビジネスのあり方に、大きな影響を与える巨大企業に成長した。ドットコムバブルは企業を作っただけではなく、技術の重要性と、技術がわれわれの生活をいかにより速く、よりよく、よりパワフルなものにするかを示してくれた。

8:Steve Jobs氏がAppleに再び参画(1996年)

 ここで私が言うべき言葉は1つだけ、「iPod」だ。Jobs氏がAppleに戻っていなければ、iPodは決して生まれなかっただろう。iPodが生まれていなければ、Appleは衰退していた可能性が高い。Appleがなければ、Mac OS Xも日の目を見なかった。そして、Mac OS Xがなければ、OSの世界はWindowsとLinuxだけになっていただろう。

9:Napsterの創造

 ファイル共有だ。この問題については法律面での議論はあるが、P2Pファイル共有の重要性は否定できない。Napsterがなければ、ファイル共有はまったく違った形になっていただろう。Napster(そして、その元になったP2Pプロトコル)は、BitTorrentのプロトコルの形成に大きな影響を与えた。Torrentは現在のデータトラフィック総量の3分の1近くを占めており、大きなファイルの共有を容易にしてくれている。Napsterはデジタル著作権の再検討にも繋がった(これには、否定的な評価もある)。

10:Wikipediaの開始(2000年)

 Wikipediaは現在ではもっとも重要なインターネット上の情報源の1つとなっており、これには十分な理由がある。Wikipediaは、一般に利用できる協調作業によって作られた最大の情報源だ。Wikipediaは世界でもっともよく引用される情報源の1つとなっている。多くの学校では、(情報源の正当性が問題だとして)出典にWikiを使うのを許していないが、Wikipediaは情報の集積としては疑いなく最大級のものであり、もっともアクセスしやすいものの1つだ。2008年の米国大統領選挙では、情報を求める有権者によって、候補者のWikiページにアクセスが集中した。これらの大統領選関連のウェブページは、2008年の選挙においては、どんなコマーシャルよりも重要な情報だった。

他には何が?

 ITの歴史における重要な出来事には、他に何があるだろうか。わたしは、この10項目以上に現在のコンピュータ業界の形成に大きな影響を与えた出来事は、あまり思いつかない。あなたの意見はどうだろうか。もしあなたが現代コンピュータ業界の歴史の重大ニュース(あるいは発明)を10項目挙げるとすれば、どんなものになるだろうか。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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