UPDATE Microsoftを相手取って長年にわたり特許侵害訴訟で争ったEolas Technologiesがこのたび、同じ特許と、ウェブサイト上のインタラクティブなプログラムにかかわるもう1つの関連特許を侵害されたとして、多数の大手企業を提訴した。
訴えられた企業には技術分野や他の分野の有名企業が数多く含まれ、Adobe Systems、Amazon.com、Apple、Blockbuster、Citigroup、eBay、Frito-Lay、Go Daddy、Google、J.C. Penney、JPMorgan Chase、Office Depot、Perot Systems、Playboy Enterprises、Staples、Sun Microsystems、Texas Instruments、Yahoo、YouTubeなどの名が挙がっている。
Eolasの提訴は軽く扱われることはないはずだ。先のMicrosoftとの訴訟は解決までに数年間を要し、Eolasは決して完全な勝利を収めたわけではないが、ウェブ関連企業の多くがMicrosoftを支援したにもかかわらず、当該特許は厳しい法的な試練を全面的に耐え抜いた。MicrosoftとEolasはこの特許訴訟で2007年に和解し、両社ともその条件を説明していないが、Eolasはその後、株主に2007年の配当金を支払う予定だと明言していた。
米国の法律事務所McKool Smithの所長でEolasの主席弁護士を務めるMike McKool氏は、次のように述べた。「本件が多くの特許訴訟と比較して際立っているのは、被告として名前の挙がった非常に多くの有名企業が、米特許商標庁から有効性を裁定された特許を3度にわたって侵害している点だ」
テキサス州東部地区連邦地方裁判所に提出された訴えは、被告企業に対し当該特許技術の利用を禁止する予備的および恒久的な差止命令を出すこと、当該特許侵害が故意に行われたことによる3重の損害賠償を含む特許侵害に対する損害賠償を支払うこと、および弁護士費用と陪審裁判を求めている。
Eolasは、研究開発を手がける一方で、別にライセンシング部門も抱えている。Eolasは自社の概要について、「Eolasは、戦略的提携、ライセンシング、スピンオフを通じてこれらの技術を商用化することにより、株主に価値を還元することを追求している」と述べている。
先のMicrosoftとの訴訟で争われたのは「ハイパーメディア文書に埋め込まれたオブジェクトのインタラクションと表示を提供しながら外部アプリケーションを自動的に呼び出すハイパーメディア配信方法」である米国特許5,838,906号(906号特許)で、これは「Adobe Flash」などのヘルパーアプリケーションを実行するブラウザにかかわっていた。
今回の訴訟では米国時間10月6日に新たに付与された特許番号7,599,985(985号特許)も含まれ、この特許も非常に類似した件名「ハイパーメディア文書に埋め込まれたオブジェクトのインタラクションと表示を提供しながら外部プリケーションを自動的に呼び出すハイパーメディア配信方法およびシステム」として説明されている。
「985号特許は906号特許からの継続で、これはプラグインやAJAX(非同期JavaScriptおよびXML)ウェブ開発技術を利用して、完全にインタラクティブな埋め込みアプリケーションのオンライン提供をウェブサイトに追加できるものだ」と、Eolasは訴訟に関する声明の中で述べた。