不況が突きつけたCIO本来の役割--CIO Comes Around - (page 3)

原田龍一(クニエ)

2009-10-09 20:11

 メタボ体型を健康体に戻すためには、薬を飲むことも必要ですが、規則正しい生活と基礎体力作り、そして何よりメタボ体型克服の強い意志がより必要なことと同じです。

 組織全体が置かれている現在の状況や自分達の実力を明確に把握して、組織の方向性にもとづいた施策を、信念を持って着実に行っていく以外に方法はないのですが、実力アップをより効率的に進めるやり方、考え方もまたあるはずです。

新規案件の少ない今こそモチベーション向上を図る

 IT部門に所属する個人と、組織全体としてみたときのIT部門の双方にとって、最も必要であり、CIOや準CIOが責任を取れる施策は、「スタッフのモチベーションを上げる」こと、そして「時間を作る」ことではないでしょうか。

 メタボ体型の改善であっても、目標やご褒美を設定し、かつ体質改善に充てる時間がないと絶対にうまくいかないはずです。時間だけがあってもダメですし、目標設定とご褒美だけでもダメ。その両方を用意することから体質改善は始まるといえます。

 IT部門の実力アップも全く同じことで、スタッフは目の前の仕事に追われており、残業代はカット、作り上げたシステムも動いて当り前、少しでもうまく動かないとクレームの嵐――このような状況で個々のスタッフのモチベーションを高く維持することは不可能です。また、時間を作ってあげることも至難の業になります。

 一方、CIOはスタッフ時代をどう過ごしたのでしょうか?

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