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Linux躍進の背景にある3つのトレンド--Linux Foundation幹部が語る - (page 4)

富永恭子(ロビンソン)

2009-10-12 01:08

企業の競争力の切り札になるLinux

 「Business」セッションでは、11のテーマで発表が行われ、企業やビジネスに関連したLinuxへの取り組みについてさまざまな事例が提供された。

 日本から唯一登壇したTOMOYO Linuxのプロジェクトマネージャ、NTTデータの原田季栄氏もこの「Business」セッションの発表者に名を連ねた。

原田季栄氏 原田季栄氏

 今回、原田氏は「What does it mean being an Open Source project manager in an Enterprise」とのタイトルで講演している。

 発表を終えた原田氏は、「企業における考え方とオープンソースの流儀は本質的に異なるものがある。今回の発表では、TOMOYO Linuxにおける自分の経験をもとに企業の中でのオープンソースプロジェクトの運営の難しさについて、その本質に迫ってみた。自分が知る限りこれまでほとんど語られていない内容であり、今後企業における導入が進むにつれてその真価が理解されると期待している」と感想を語った。

 発表後の質疑では、IntelやPalm、台湾から参加したエンジニアなどから「まさに同じ経験」と共感の意見ももらったという。

 原田氏は「Jim Zemlinの講演にもあったように、もはやLinuxを『難しい』『考え方が違うから』と言って無視することができない。これまでの資産やノウハウを捨てるのではなく、そこにうまくOSSを取り込むべきことが課題だ。そこでは企業とOSSという対立する2つの世界をつなぐ存在としてのプロジェクトマネージャが特に重要な役割を果たす」と語っている。

 Linus Torvalds氏が「趣味」で始めたLinuxの開発は、1991年に彼がLinux Kernelを公開して協同開発を呼びかけて以来、多くのコントリビューターによって育てられてきた。

 「仮に今、スクラッチから作った場合、その値打ちは100億ドル、日本円にすれば約1兆円の価値がある」(Zemlin氏)というLinuxのカーネル開発は、現在およそ1000人の開発者によって進められている。

 そして、彼らの多くはフルタイムで企業に雇用されており、その数は200社におよぶ。

 つねに進化し続けるLinuxの象徴として、彼らはその開発手法を「Linux生態系」と呼ぶ。

 世界中のコントリビューターによって開発され、新たなものを取り入れるとともにいらないものは捨て去る、この循環を繰り返して進化し、成長してきたこの「生態系」は、今、企業が進めるビジネスの中に取り入れられ、競争力の重要な源泉になりつつある。

そして東京へ

 LinuxCon 2009を終え、Linuxは次にアジアへと活動の場を移す。

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