大型プロジェクトが失敗するのは、広告の通りに動かないソフトウェアやバグなどの、技術的な理由だと考えている人が多い。しかし、実際にはそうではない。
私の経験では、もっとも深刻なプロジェクトの問題は、参加者の間の誤った期待・予想に端を発している。基本的に、ほとんどの失敗の根本には、コミュニケーションの問題がある。
このような、期待やコミュニケーションのミスマッチは、体系的に発見することが難しい。これは、このような問題が本質的に、定量的に測れるものでも、技術的なものでもないからだ。どんなに手の込んだプロジェクト管理手法を使っても、失敗は起こる。これは、従来のアプローチが隠れた問題をあぶり出し、解決するものではないからだ。
以下に挙げるプロジェクトを成功させるための7つのポイントは、矛盾する課題、複数の観点、そしてプロジェクトの成功や失敗を左右する幅広いビジネス指向の条件に関するものだ。
- ビジネスケース
- 利害関係者とユーザーの関与
- 役員の支援
- サードパーティとの関係
- プロジェクト管理
- チェンジマネジメント
- 資源の供給
プロジェクトの失敗の分析
これらのポイントを明白なものとして考えないようにしたり、自分のプロジェクトはこれらの領域ではほとんど問題はないと考えたい人もいるだろう。しかし、成功するプロジェクトマネージャは、もっと深く検討している。例えば、あなたは自分のプロジェクトに十分な役員の支援があるかどうか、本当に知っているだろうか?1人か2人の利害関係者に質問をするだけで、自分の意見が間違っていることが分かるかもしれない。
支援の度合いを正確に測るには、プロジェクト全体から意見を集める必要がある。結局、CIOに直接報告している人間が、CIOとは一度も会ったことのない人とまったく違う考え方を持っているということもあり得るのだ。
これらの7つの基盤を無視したり、これらは「単純すぎる」と考えたり、自分の仕事には当てはまらないなどとは思わない方がいい。これらの要素はそれほど重要なのだ。
今後の記事では、プロジェクトに隠されているかも知れないプロジェクトが失敗する原因を明らかにするための、実践的な手順について見ていくことにしたい。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ