「これだけたくさんMicrosoftの製品を買ってきたんだから、無償でソフトをくれてもいいはずだ」という声を耳にするたびに懐にチャリンと5セントずつ入っていたら、筆者は今頃大金持ちになっているに違いない。残念ながら現実はそうはいかないが、Microsoftは実際のところ無償で使えるWindows用のソフトウェアをたくさん出している。Windows Liveはおなじみだが、提供されているのはそれだけではない。Microsoftからは多くのフリーソフトウェアが出ており、使ってくれる人を待っている。在処(ありか)がわかりさえすれば使えるのだ。この記事では、活用の手始めとなるフリーソフトウェアを10本紹介しよう。
1: Paint.NET
Paint.NETはコンピュータサイエンスに関するワシントン州立大学のプロジェクトから始まった。しかし、画像処理と写真編集の機能が非常に優れた(そして.NET Frameworkテクノロジ採用の例として桁外れに優秀な)ソフトウェアだったので、Microsoftは2人の開発者Rick Brewster氏とTom Jackson氏を採用し、そのアプリケーションの機能向上を続けられるようにし、開発の成果を無償ダウンロードで提供することにした。Paint.NETは非常に出来のよいユーザーインタフェースを備えており(図A)、操作性が高い。画像編集の機能は一通りそろっているし、レイヤー編集や特殊加工の機能があり、さまざまな画像フォーマットに対応している。また、インターネット上にはPaint.NETに関してユーザーから寄せられる情報が豊富にあり、ヘルプやチュートリアル、プラグインがたくさん見つかる。Paint.NETはWindows 7にも対応している。
図A
Paint.NETは画像や写真の編集に関して通常使う機能をほぼ網羅している
2: Visual Web Developer 2008 Express Edition
Web開発者なら、その人のレベルがどうであれVisual Web Developer 2008 Express Editionは必見だ。学習しやすく、使いやすい開発環境なので、Webサイトや小規模なアプリケーションを迅速に開発できる。Visual Web Developer 2008 Express Editionの主な想定ターゲットはアマチュアや中堅レベルの開発者で、プロフェッショナル水準の機能で、ベーシックなHTMLからASP.NETを使ったページの作成、SQL Serverを使ったデータベース構築に至るまで、多彩なWebサイトの開発を行うことができる。初学者向けに主な機能を紹介したビデオがあり、実行する機会の多いタスクの実演をひととおり見ることができる。
3: XML Notepad 2007
簡潔ながらパワフルなXMLエディタを探しているのであれば、XML Notepad 2007を使ってみるといいだろう。ユーザーインタフェースは、左側がツリービューペインになっていて、クラスやタグ、値が色つきで表示される。右側はメインのテキストエディタのペインで、全テキストが表示される。右側の表示は、左側と同期しており、左側に表示されている関連のある識別子と同じ色で表示される。また、色やフォントはカスタマイズ可能だ。そのほか、ドラッグアンドドロップや検索と置換の機能、逐語検索、XMLスキーマの即時バリデーション、ビルトインのXML用diffツールなど、さまざまな機能がある。さらに詳しい説明はMSDNの「XML Notepad 2007 Design」のページにある。