――Computraceは紛失したり盗まれたノートPCを探し、回収するサービスまで用意している。
資産管理とともに、回収までを含めた当社のソリューションはたいへんユニークだ。特にBIOSにエージェントが入っていることによってもたらされる「持続性」が大きな鍵となる。
Google Mapsなどに紛失したPCの位置を表示させることができるサービスは他にもあるが、回収にまで手を伸ばしているところはないだろう。
我々の強さ、ユニークさの背景は、すでに14も取得している特許によって技術を防衛していることが挙げられるが、OEMやパートナーと強力な関係を構築していることも大きな意味をもっている。もちろん、同様のソリューションに着手しようとする企業はあるかもしれない。
――どのようなパートナー戦略を考えているか?
SIerなどのパートナーは、2010年の半ば頃までには50~100社程度にまで増やしていくことを目指す。技術面、販売面での協力者だけではなく、北米と同様に警備会社とも提携したいと考えており、現在交渉を進めているところだ。この分野の企業と手を組めれば、警察当局との関係も構築していけると思っている。
現在、当社の回収チームは45人の要員がいるが、すべて警察や捜査機関の出身者だ。また、今や回収作業は日本国内だけを見ているだけではすまない。日本で盗まれたPCがシンガポールで見つかるというようなこともある。回収を徹底的にしようとすれば、もはや国境はないものと考えなければならないだろう。
――日本では依然データ保護の重要性についての認識が低いのだろうか?
全般的に見て必ずしも低いとは思わない。しかし、日本では今後、リセラー、OEMを通して、データ保護の重要性を啓発していきたい。また、従来のマーケティング活動も継続し、直接的にエンドユーザーにメッセージを発する活動もしていく。
具体策としては、OEMが展開するキャンペーンと連携してデータ保護に対する認識を高め、その後で当社からの直接の訴えかけをする。ブログやウェブを利用してさまざまに情報を発信していこうと考えている。