だまされない方法4つ目:インターネットの脅威について学ぼう
独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)ではセキュリティやウイルスの情報を無償で提供している。主に中小企業で働く方を対象とした「5分でできる!情報セキュリティポイント学習」では、セキュリティに関する種々の事例を疑似体験しながら正しい対処法を学ぶことができる。
トレンドマイクロが運営する「インターネットセキュリティナレッジ」でも、さまざまなウイルスの脅威やフィッシング詐欺など、インターネット犯罪に対する啓蒙活動を行っている。
だまされない方法5つ目:脅しには絶対に乗らない
万が一、偽セキュリティソフトをインストールしてしまった場合は、偽の警告によって恐怖を煽られることがある。氏名や電話番号などの個人情報や、クレジットカードのIDやパスワードの入力を求められるが、絶対に入力しないようにしよう。
偽セキュリティソフトは巧みな言葉で入力を促してくる。例えば、「あなたのPCはウイルスに感染しています。今すぐ有償版の購入が必要です」といったメッセージを表示するのだ。
ただし、こうした警告画面は本物のセキュリティソフトが表示するものかもしれない。この様な場合、まずは落ち着いて各セキュリティベンダーが提供している無償のオンラインスキャンでウイルス(偽セキュリティソフト)に感染しているかを調べてみよう。
さらに、IPAでは「コンピュータウイルス110番」というウイルスの相談窓口がある。コンピュータウイルスに関連のあることは何でも電話で相談できるので、こちらも活用しよう。
だまされない方法+1:セキュリティソフトをいれよう
偽セキュリティソフトをインストールしてしまっても、個人情報やクレジットカード情報を入力しなければ良いのか――そう思う方がいるかもしれない。
しかし、実際はそうではない。先ほどもふれたが、個人情報を外部へ送信するスパイウェアとして動作するものもあるため、すぐに駆除する必要がある。スパイウェアに感染していなくても、PCを起動するたびに有償版の購入を促すようなポップアップが表示される場合もある。
偽セキュリティソフトにだまされない最も大切な方法は、きちんとしたセキュリティソフトを導入すること。正規のセキュリティソフトをインストールしていれば、偽セキュリティソフトがインストールされそうになったとしてもウイルスやスパイウェアとして検出し、ブロックすることが可能だ。
セキュリティソフトの購入はオンラインか、家電量販店などで購入することができる。オンラインで購入するとなると、間違えて偽セキュリティソフトを購入してしまう可能性もあるのでは?と疑問に思われる方もいると思うが、通常セキュリティソフトを販売しているようなベンダーのホームページでは、そのウェブサイトが信頼できるという証拠になる証明書を発行している。
この証明書を確認することで、そのサイトの信頼性を確認することができ、安心してオンラインショッピングで正規のセキュリティソフトを購入することができる。逆に、証明書の無いサイトからは、オンライン取引での購入は避けた方が無難だろう。
著者紹介
長島理恵(トレンドマイクロ株式会社 マーケティング本部 コンシューママーケティンググループ プロダクトマネージャー)
2002年 Microsoft米国本社にて、MSN事業部のオンライン広告コーディネーターを担当。
2003年 マイクロソフト株式会社入社、Windows製品部にてプロダクトマネージャーを担当。
2007年 トレンドマイクロ株式会社入社、コンシューママーケティンググループにて「ウイルスバスター」のプロダクトマーケティングを担当、現在に至る。