#4:ハードディスクのデフラグを実行する
自動的にデフラグを実行するOSの時代であっても、ハードディスクのデフラグは、ITプロフェッショナルにとって最も面倒な作業と言えるだろう。ノートPCやデスクトップPC、サーバはいずれも、定期的なデフラグが必要である。特に、ディスクの寿命を延ばし、パフォーマンスを最大限に高めるためには必須だ。デフラグが業務時間外に定期的に行われるようにするために、サードパーティーのユーティリティを利用するか、独自のスクリプトを作成することを検討すべきである。いずれの方法を採るにしても、年末の保守チェックリストには、ディスクがきちんとデフラグされている状態にあることの確認を入れておくべきである。
#5:ソフトウェアのライセンスやメディアを確認する
障害や災害が発生した際、迅速な復旧を妨げる最も大きな障壁は、ソフトウェアのライセンスキーやレジストレーションコード、インストールメディアを探し出せないことである。すべての中小企業は、支社や支店、営業所なども含め、社内のあらゆるアプリケーションのライセンスやインストールソフトウェアを定期的にチェックしておくべきである。すべてのライセンス情報とインストールメディアがセキュアな場所で安全に保管されていることを確認しておく必要がある。こういった確認の自動化を支援するツールとしてSpiceworksを挙げることができる。
#6:ネットワークのストレステストを行う
システムを長期間運用していると、従業員や他の部署がワークステーションやシステム、あるいはネットワークといったもののインストールや配備を独自に行うようなケースも出てくるはずだ。ネットワークハブやスイッチを介することで、イーサネットのシングルドロップが8つのワークステーションから共有されているといった状況が見つかることも珍しくはない。また年末は、ネットワークに問題がないかどうかをテストする絶好の機会でもある。ネットワークツールとしては、FoundstoneのBlastやWiresharkの他、 さまざまなものがある。
より簡単なテストとして、pingの連続送出がある(「ping -t」コマンド)。このテストにより、ローカルサーバとWAN側のサイトの双方に接続されているワークステーションでパケットの欠落が発生していないことを確認することができる。また、こういった負荷テストを行うことで、物理的なケーブル接続が適切に行われているかどうかの確認や、ネットワークインターフェースカードにまつわる問題の除去、ルータやスイッチをはじめとするネットワーク機器が正常に稼働しているかどうかの検証も行うことができる。
#7:ユーザーアカウントをチェックする
人事部門とIT部門はこの時期に協力して行うことがあるはずだ。1年を通じてさまざまなプロジェクトやイニシアティブが立ち上げられたはずだが、IT部門への連絡が行われることなくユーザーが退職していたということもあるかもしれない。
現時点での従業員、および何らかの権限を与えている請負業者のリストを提供できる人事管理担当者との間で、簡単な打ち合わせを行うようにすべきである。そしてそのリストと、Active Directory(あるいはそれに相当するユーザーデータベース)に登録されているユーザーアカウントの一覧を突き合わせ、辞めた要員のアカウントが残っていないことを確認するのだ。不要となったアカウントは削除すべきである。