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Windows Azureはどのような働きをするか--ユースケース別に考える - (page 2)

文:Phil Wainewright 翻訳校正:石橋啓一郎

2009-12-18 10:33

 これまでのところ、MicrosoftはWindows Azureを企業が社内で利用できる単体のソフトウェアとしてパッケージ化することを求める意見には抵抗している。したがってWindows Azureは、サードパーティによるサービスとしてのクラウドプラットフォームに分類してよい。その点に関して言えば、私はAzureはAmazonのような第1世代のクラウドプロバイダとは異なり、現在のエンタープライズ市場のニーズに焦点を合わせた、新たな次世代のクラウドプラットフォームを代表していると考えている。初期のクラウドプロバイダは、クラウドコンピューティングをスタンドアロンのサービスとして提供しており、クラウドベースのサーバと、社内で運用しているアプリケーションをつなぐ手段は提供していない。これは、社内で行っていたコンピューティングの代わりとなる代替サービスとしてクラウドを利用しようという一部の企業にとっては、(ある程度までは)問題はなかった。しかし実際的には、今日のほとんどの企業は、予見できる将来にハイブリッド型のソリューションを追求することになる運命にあり、それらの企業は社内のコンピューティングインフラを維持しつつ、それをクラウドにも拡張する必要がある。この市場に対してサービスを提供するクラウドプロバイダは、この現実を認識し、いくつかの異なるユースケースに対応していく必要がある。

  • 社内のコンピューティング資産を補完する、短期的な、オーバーフロー分を補う、あるいはバースト型のニーズに対応する処理能力の提供。これは、今日のエンタープライズ市場では、サービスとしてのクラウドプラットフォームの主要なユースケースだ。このユースケースは、クラウドコンピューティングの「利用した分だけ支払う」という弾力性を活用するものであり、テストサーバや開発サーバ、あるいは負荷がピークになる時期にバースト的に処理能力を調達する必要がある企業アプリケーションやプロジェクトでは、極めて費用対効果が高いことがわかっている。この使われ方は非常に一般的なため、弾力的な需要を素早く満たせることを、クラウドコンピューティングの主な特徴だと考えている人は多い。また、この特徴は社内プラットフォームでも容易に再現することができる。これは、このユースケースではクラウドコンピューティングのクラウド的な側面を活用していない場合が多いためだ。
  • 社内資産に新たな機能を付加するクラウドベースのサービスやアプリケーション。Windows Azureには、このユースケースの興味深い例がいくつかある。例えば、Microsoftの社内ERPソフトウェアであるDynamicsに機能を追加できる、「Site」「Commerce」という拡張機能があり、これはクラウドを最大限に活用した形で一種の自動化されたフロントオフィス運用機能を追加することにより、このバックオフィススイートを補完するものだ。さらに興味深いのはDallasというコードネームの新たなサービスで、このサービスではAzureを有料情報サービスの集約点としてAzureを使っている。これは、クラウドが社内インフラよりもはるかに単純で費用対効果の高い形でリアルタイム情報を提供出来るということを示す素晴らしい例であり、新たなAzureのネイティブアプリケーションを触発するものだ。もちろん、これはMicrosoftのソフトウェア+サービス戦略の正しさを証明するものとして作られているのだが、クラウドコンピューティングを従来の社内コンピューティングを補完するものとして位置づけており、その逆ではなく、Azureが社内インフラへの過剰な依存を促すものだという私の懸念を払拭するものではない。

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