米国に本拠を置くInformation Buildersは、最近では少なくなった独立系ビジネスインテリジェンス(BI)ベンダーだ。というのも、ここ数年は巨大な総合ITベンダーがBIベンダーの買収を繰り返し、業界地図が一変したからだ。(参考:激化するBI戦争はDWH分野へと戦線拡大)
IBM、SAP、Oracleと直接競合しながら、パートナー関係でもあるというInformation Buildersは、この市場でどのような優位性を保持していくのか。同社でプロダクトマーケティングを担当するVice President、Kevin Quinn氏にその戦略を聞いた。
プラットフォームをあらゆる要素とつなげる
他のBIベンダーとの最も大きな違いは何か?
Information Buildersは「BIとデータ統合」の2つを核としている。
我々が他のBIべンダーと大きく異なるのは、ユーザーに対する取り組み、姿勢といえる。大手企業に買収されていった主要BIベンダーは、当社ほど手厚い顧客サポートを十分にできているかどうか。
さらに興味深いことは、我々にとって、IBM、SAP、Oracleなどは競合だが、実はパートナーでもあるという点だろう。これら各社はアプリケーションとデータベースを接続する当社の製品「iWay DataMigrator」を採用している。また、IBMは当社の主力製品「WebFOCUS」を販売している。WebFOCUSはDB2 Web Query環境で稼動し、その機能を拡張できるからだ。
製品戦略をどのように進めているのか?
当社の持つデータ統合とBIの技術が融合することで、多様なデータソースの、数多くのデータを活用することが可能になる。
市場では今後、現在とは異なるアプリケーション、データベース、プラットフォームが現れるに違いないが、それらすべてに対応していきたいと考えている。当社はアプリケーション、データベース類を接続するためのアダプタを300種類以上用意している。プラットフォームを、あらゆる要素とつなげられることが我々の最大の強みだといえるだろう。
戦略、分析、業務――3層構造のBIサイクルが最大効果もたらす
BI製品の特徴は?
Information BuildersではBIを推進していくにあたり、BIの体系を「戦略」「分析」「業務」という3つの層に分けている。