情報爆発時代、圧縮と重複排除を防波堤とする--米Ocarina Networksの挑戦 - (page 2)

大川淳

2010-01-04 10:22

 今、世界には600種以上のファイル形式が存在しているが、それらすべてに対応している。当社の技術は圧縮する以前のデータのほぼ30~80%ほどを削減できる。さらに、従来の圧縮技術は主としてバックアップ向けデータに適用されることが多かったが、当社はプライマリストレージのデータを効率的に圧縮する点に注力していることが特徴だ。

Ocarinaの技術を導入することで、企業には何がもたらされるか?

 現在、企業ユーザーは、もっともっとデータ量を縮減させたいと望んでいる。ストレージを拡大し続けると、電力も設置面積も巨大化していくからだ。この傾向にはグリーンIT志向も追い風になっている。

 データ貯蔵には多大なコストがかかるが、新しい圧縮技術を活用すれば、このようなコストを大幅に削減することが可能となる。これはインパクトが大きい。ストレージ関連のコストを削減し、バックアップの効率を格段に向上させることができる。すでに全世界で何百万ものファイルが、我々の技術により圧縮されている。

実際、Ocarinaの技術導入によってどのような効果があったのか?

 大規模な事例としては、欧州最大級の画像共有サービス「PhotoBox」が挙げられる。

 PhotoBoxは当社の製品を最初に採用した企業。当時はペタバイト級のストレージを管理していたが、ユーザーが急増し、ストレージ管理の効率化が課題だった。ここに当社の技術を適用することで、サービスを停止することなくデータを30%削減し、ストレージ設備関連のコストを45%削減した。

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