#3:SDKが提供されている
Microsoftは「Windows Azure SDK」というソフトウェア開発キット(SDK)を提供している。これには「Windows Azure Development Fabric」という、ユーザーが自らのコンピュータ上で稼働させることのできるAzure環境が含まれており、Azureエージェントとストレージも搭載されている。このSDKにより、ユーザーはアプリケーションの開発やデバッグをローカル環境で行い、その後クラウドに移行するということが可能になっている。なお、MicrosoftのサイトからはSDKの他に、Vista Studio 2008およびVista Studio 2010用のツール「Windows Azure Tools for Microsoft Visual Studio」もダウンロードすることができる。
#4:スケーラビリティと柔軟性を手に入れることができる
Azureを使うことで、ユーザーが10人から1万人に、あるいは1000万人に増えても、追加のコーディングを行うことなく対応できるスケーラビリティを持った、信頼性の高いアプリケーションを容易に開発できるようになる。「Azure Storage」はスケーラビリティのある、セキュアな、パフォーマンス効率の高いサービスをクラウド上で提供する。
また、Webアプリケーションを開発した後で、該当アプリケーションが使用するプロセッサの数を指定することもできる。つまり、増大する要求に合わせてアプリケーションをスケールアップする必要が出てきたとしても、より多くのプロセッサを使用するような設定に簡単に変更できるわけである。また、「利用の都度支払う/成長に従って支払う」というアプローチによって、新たなアプリケーションを市場に早期に投入し、顧客ニーズの変化に迅速に対応することも可能になる。
#5:コスト面で優れており、競争力のある価格モデルが設定されている。
クラウド内のリソースを利用することにより、自社内にリソースを保有し、拡張する場合に比べると、コストを削減することができる。また、必要なハードウェアはMicrosoftのデータセンターに内に設置、管理されているため、IT管理コストも削減することができる。さらに、コンピュータのCPU時間やストレージに対するコストも、その時々に応じて必要となる分だけを支払えばよくなるため、Webアプリケーションの開発やテスト、デバッグ、配信にかかるコストも削減することができる。
Azureの価格は使用したリソースの量に基づいて算定される。コンピューティングサービスについてはインスタンスのサイズに応じて1時間単位の料金が決定され、ストレージサービスについてはデータのサイズに応じて1カ月単位、あるいはトランザクション単位の料金が決定される。価格の詳細については、Microsoftのサイトを参照してもらいたい。