NRIセキュアテクノロジーズ(NRIセキュア)は1月13日、「秘密分散技術」を使ったデータ管理サービスを、2010年秋より提供予定だと発表した。これに先立ち、同データ管理サービスの実証実験を2010年3月1日に開始する。
同社のサービスでは、使用する秘密分散技術として、グローバルフレンドシップの独自アルゴリズムである「GFI電子割符」を用いてデータを分割する。このアルゴリズムにより、単体での無意味な情報(非重要情報)に変換した後、クラウド上の複数のデータ保管場所(データセンター)に分散保管するという。
分割により保管対象データは無価値化されるため、外部に重要情報を保管したくないというセキュリティ上の課題が解決されるだけでなく、サービスを利用しているPCを紛失しても、それだけでは重要情報自体の情報漏えいは発生しないとしている。一方で、認証された利用者は、ファイルを開く通常の操作だけで、分割された重要情報を復元させることができ、通常通りデータを閲覧、編集することが可能という。
2009年に同社が実施した「企業における情報セキュリティ実態調査2009」においては、情報を外部保管したくない理由として「機密情報・重要情報を外部に出したくない」という回答が最も多かったという。NRIセキュアでは、クラウドコンピューティングが浸透していく中で、こうしたニーズに応えるソリューションとして、秘密分散技術によるデータ管理サービスを展開していくという。