脆弱なWindows 2000がネットに放り出される--保護製品を提供するFFRの意図 - (page 3)

小山安博 冨田秀継(編集部)

2010-01-15 21:09

いつまでも使い続けるのは危険、販売終了時期を明言

 同製品は「いつかはアップグレードするが、すぐにはリプレースできない」(鵜飼氏)というユーザーを対象に、サポート終了からリプレースまでの猶予期間に限定して、新たに見つかった脆弱性を突いた攻撃からマシンを守るためだけに開発された。「そこだけでもセキュリティを担保できれば大きい」(同)からで、通常のYaraiと比べて機能は多くない。

 そのため、2月8日から3月31日までは1万円、4月1日から12月31日までは2万円と低価格で提供。鵜飼氏は「利益を出すつもりはなく、開発費の原価だけいただく」という。

 ただし、同製品を「長い間使われるのも困る」(鵜飼)。Windows 2000自体は古いOSであり、サポートも終了しているため、本来はリプレースすべき対象だ。FFRの意図は緊急避難的な製品提供であり、長期間の利用は「セキュリティ的に正しくない」(同)と考えている。そのため、12月31日で販売を終了する予定。2010年末までにリプレースしてもらうよう促していきたい考えだ。

 鵜飼氏は、「ゼロデイ保護エンジンを持っているのは当社だけ。ほかの企業では(こうした製品は)出せないと思う」と話し、国際版の提供も検討していることを明らかにしている。

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