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「炎上」を恐れず顧客と向き合え--ソーシャルメディアは企業文化や事業さえも変革する - (page 3)

富永恭子(ロビンソン)

2010-02-19 23:25

事業改革とともに取り入れたTwitter

 斉藤氏が代表を務めるループスは、自身が情報収集ツールとしてTwitterをフル活用し、新しい事業モデルとワークスタイルを実践している企業でもある。2005年の設立当時、同社は、ビジネスSNSを自社ソリューションとして持ち、エンジニアを抱えて自社で開発、販売していたという。

 「企業の中にSNSが本格的に導入され始めたのが2006年ごろ。その年は、中盤のミクシィ上場を中心にSNSブームが巻き起こった。それは1年間、ITキーワードの第1位を“SNS”が占め続けていたほどの人気ぶりだった。当時は、SNS導入に関する当社への問い合わせも非常に多かった。我々は、GoogleのAdWords等を利用して自社のPRを行っていたが、月額100万円の出稿費で、毎月80件ほどの問い合わせがあった」と斉藤氏はいう。

 しかし、それをピークに問い合わせ件数は減少していった。また、導入してみたものの、外部から隔離されているため社内SNSが活性化しないなど、うまく活用できない企業が現れてきた。2006年には月80件あった問い合わせは、2008年に入ると30件にまで減り、しかも質が非常に落ちてきたのが気になっていたという。

斉藤徹氏 ループス・コミュニケーションズ、代表取締役の斉藤徹氏

 「調査目的や相見積りを前提としたものが増えた。しかし、私が会いたいのは、そういった人たちではなく、ソーシャルメディアを活用して社内を活性化したいという熱意を持っているが、具体的にどうすればいいかわからないといった人たちだった」と斉藤氏は語る。現実と理想との乖離(かいり)があっという間に加速してしまったことが、現在のようにTwitterとブログを、自社のビジネスに取り入れたきっかけだったという。

 2008年11月以降、ループスは大胆な事業改革を始めた。同社は自社ソリューション資産の一部を売却し、外部の最新ソリューションを組み合わせて提供するという、自らは中核資産を持たない事業モデルに抜本的刷新を図った。現在、同社は7人の体制。ループスがプロジェクトマネジメントや活性化の支援を行い、開発や運用を協力会社が行っている。

 斉藤氏は、「以前は全体で50人ほどの体制で、Ruby on Railsの開発者を15名ほど抱えて自社開発を行っていたが、新サービスやソリューションが毎日のように発表される現状では、自分たちでものを作るという発想よりも、そういうツールが世界中のどこかに登場していないかを察知するアンテナの方が重要だと感じる」という。

 同社が、現在の立ち位置として重視しているのは、顧客が望んでいる目的に対して、何を組み合わせることがいちばん良いのかを判断し、提案するアレンジ能力だ。また、外部のソリューションの特長や効果を知り尽くし、それらをアレンジすることに特化することが、自分たちの付加価値だと考えているという。その付加価値を高めるエンジンとして、Twitterを活用した情報共有および発信の仕組みを採用している。

Twitterでの情報発信がビジネスを誘引する

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