例えば、12sprints上にBIのダッシュボードをFlashで張り付け、リアルタイムなデータを参照しながらメンバーで会議をする。コメントはそのまま記録でき、議事録の代わりになる。あるいは、会議チャットでつぶやいたコメントに対して「Analyze comments」ボタンを押すと、ただちに関連するチャートを検索し、グラフを提示する。まるで優秀な秘書がそこにいるかのようだ。

あるいは共有しているPowerPointのスライド上に記述されたテキストを解析し、キーワード(「在庫」など)を抽出。バックエンドのデータベースを検索し、「在庫推移」などのグラフを自動生成するといったことができる。生成したグラフをそのスライドに張り付けることもできる。

「会議のプロセスには、結論が必要。選択肢の中から1つを選ぶ意思決定だけではなく、優先度をつける意思決定、目的や期限を決めるという意思決定、何を議論するか決める意思決定など、様々な形がサポートされなければならない。これらの参加型によるリアルタイムな意思決定を支援するには、裏側で眠っている様々なサービスを即座に呼び出す必要があり、そのための結論誘導型の共通基盤が必要となる」と馬場氏は話す。
確かに、ドキュメント共有システムにしろ、ウェブ会議システムにしろ、従来のコミュニケーションツール、コラボレーションツールは意思決定に使えたが、意思決定プロセス全体から見ると別個のサービスに見える。馬場氏は「必要ならそれらのサービスをつなげて、会議全体をサポートしたい。会議において、起案から結論、そして次のアクションへと、一連の流れをサポートする共通基盤が存在しなかった」と話す。