東京工業品取引所(東工取)は3月16日、東工取のシステムを東京穀物商品取引所(東穀取)が利用するための具体化作業を始めたことを発表した。
東穀取は、東工取の取引精算システムや市場監視システムを利用することになる。2010年度下期の利用開始を目指す。東穀取は、東工取のシステムを基本的にカスタマイズしないという条件が課されている。
東工取の取引精算システムは、米NASDAQ OMXが開発したパッケージがベース。2009年5月から稼働している。注文のレスポンス時間は10ミリ秒(100分の1秒)以内とされ、24時間取引が可能という。NTTデータが導入作業に携わっている。東穀取のシステム利用もNTTデータが作業すると見られている。
東工取は、金や銀、白金、パラジウムといった貴金属、アルミニウム、ゴム、ガソリン、灯油、原油などの商品を取引している。日本の商品先物市場の80%のシェアを占めている。東穀取は、トウモロコシや大豆、コーヒー豆などの商品を取引している。