東芝ソリューションは3月29日、中堅市場向けビジネスを拡大するために、本社内にグループ共通の中堅市場向けビジネスを統括する組織として「マーケットクリエーション事業部」を設置し、グループ一体となった事業推進体制を強化することを発表した。
4月1日に発足し、支社やグループ会社をあわせて約500人体制で事業を開始する。グループの東芝情報機器、東芝ソリューション販売首都圏、東芝関西情報システム、九州東芝エンジニアリング、トスバックシステムズなど各社の技術や商品、ノウハウを結集し、中堅市場向けビジネスの拡大を目指す。
商品力や技術力、サポート力を集約、共通化することで高品質で最適な商品を提供、販売管理、人事給与、会計、生産管理などの分野でノウハウを結集した商品を拡充していく。また実績の豊富なアパレルや電材、高圧ガス・溶材、印刷などの特定市場のほか、製造業や卸売業、サービス業、小売業などの事業領域向けに商品やサービスを全国規模で販売を拡大する。加えて情報活用や教育ソリューションなどをSaaSで提供するとともに、BPOやシステム運用、ハウジングなど運用管理サービスを充実させ、ワンストップの保守サポートを充実させるなどの施策を実施する。
東芝ソリューションでは今後、アライアンス商品も拡充しながら、支社やグループ会社による地場に密着した、きめ細かな提案体制にすることで、最適な商品をタイムリーに提供していくという。また、商品導入後も全国保守サポートで顧客にとってのNo.1ソリューションパートナーを目指すとしている。
IDC Japanの調査では、国内産業を取り巻く経営環境は依然として厳しく、IT市場動向も大企業、中堅中小企業ともに2009年度、2010年度はマイナス成長となっているという。中堅中小企業は2011年度以降、大企業に先んじてプラス成長に転じると予測されている。東芝ソリューションではこうした市場を見据えて今回、中堅市場向けのビジネスを強化する体制を図ったとしている。