クラウド対応めざすサーバ戦略
富士通 執行役員 システムプロダクトビジネスグループ長の佐相秀幸氏は、富士通のサーバ戦略として、「ミッションクリティカルシステムの継続提供」「グローバルビジネスの強化と拡大」「クラウドコンピューティングへの対応」を挙げた。特に、3月17日に発表したクラウド環境向けの「PRIMERGY CX1000」を皮切りに、「すべての製品スタックを持つ」(佐相氏)という富士通の強みをクラウドにいかしていきたい考えだ。
なお、従来通りUNIXサーバにはOracle傘下のSun Microsystemsと共同開発しているSPARC Enterpriseで対応する。
富士通とインテル、20年の歴史
Intelと協業する富士通は、PRIMEQUEST 1000シリーズの構想企画段階から協力していたと河部本氏。システム仕様の共同検討と開発に加え、後工程のデバッグと品質確認も共同で行った。2005年に発表された第一世代のPRIMEQUESTでも、同様の協力のもと開発が進められていた。
河部本氏は、「Nehalem-EX(Xeon 7500番台)の発表と同期して、ミッションクリティカルのハイエンドシステムを同日に出荷する。通常は品質確認に時間がかかるが、Intelとの強力な協業で同時出荷を果たした」と述べている。
午前に開催された新プロセッサの記者会見に続き、富士通の会見にも出席したインテル代表取締役社長の吉田和正氏は、「Intelと富士通の協業の歴史は、20年以上に渡る。Intelがまだエンタープライズ市場に足を踏み入れる前は、“ミッションクリティカル”を理解できていなかった。技術、顧客、マーケティングなど、多くのことを富士通から教わった」と協業の歴史を振り返り、続けて「富士通とIntelが日本の企業の競争力をリードできるように、さまざまな提案を富士通のお客様、そして世の中に示していきたい」と述べ、新製品の発表を祝った。
