NECは4月5日、全国の主要販売店と連携して「Windows 7 Professional」搭載PCの導入を支援する「Windows 7移行支援サービス網」を構築することを発表した。中小企業向けPCの販売を強化する。
移行支援サービス網の第1弾として、4月15日からWindows 7 Professional搭載PCを導入する際に必要な知識や注意点を習得する技術トレーニングを全国の主要販売店向けに提供する。マイクロソフトと共同で6月まで展開する。
技術トレーニングは、既存のアプリケーションをWindows 7に対応させるための改修、Windows XP上でしか動作しないアプリケーションを、仮想化技術でWindows 7で利用可能にする延命作業などに対応する技術者を育成する。
札幌や東京、名古屋、金沢、大阪などで開催する。販売店で法人顧客を担当するシステムエンジニア(SE)や技術窓口の担当者を対象にする。トレーニングでは、Windows 7の概要、アプリケーション互換性についての注意点や対応策、Windows 7のHDDイメージのコピー方法などが説明される予定だ。
現在の主流OSである「Windows XP Service Pack(SP)2」へのサポートは7月13日までとなっており、XPプリインストールPCのメーカー出荷は10月22日までだ(XPのセキュリティ更新プログラムのサポートは2014年4月8日で終了予定となっている)。そうした状況を踏まえて、PC更新にあわせてWindows 7を導入しようというニーズが企業でも高まっているとされている。
その一方で、現在のXP向けに開発した自社アプリケーションがWindows 7環境でも正常に利用できるか不安視するユーザー企業も多いという。NECが中小企業向けに行った調査では、70%以上の企業がWindows 7への移行の課題として「自社アプリケーションの互換性評価」を挙げているとしている。
そうした課題に対してNECはこれまで主に大企業向けに自社アプリケーションの互換性評価やWindows 7移行を支援するコンサルティングを提供して来ている。今回は、主要販売店に技術トレーニングを提供することで、Windows 7導入支援の取り組みを中小企業にまで拡大する。