2010年に入ってからまだ数カ月しか経っていないものの、Symantecはすでに2011年のセキュリティ製品ラインアップのプレビュー提供を開始している。
同社は米国時間4月19日、2011年版の「Norton Internet Security」スイートおよび「Norton AntiVirus」、さらには新たな無料のセキュリティツール群を発表した。すべてインターネット上でダウンロード可能となっている。
「Norton Internet Security 2011」は、ウイルス対策、スパイウェア対策、ファイアウォール、スパム対策ツールなどが含まれた、同社のセキュリティスイートの完全版となる。Nortonシリーズのセキュリティソフトウェアはこの数年、遅くて非常に多くのメモリを使用すると批判されてきた。しかしながら、Symantecは2011年版で、より高速なインストールとスキャンを可能にしつつ、メモリの使用量を少なくする改善に取り組んでいることを明らかにした。
同社は、セキュリティ分野を超えた追加機能も発表しており、他のアプリケーションが非常に多くのメモリやシステムリソースを使っている時に警告を出す「System Insight 2.0」という新機能を提供する。また、2011年版のNorton Internet SecurityおよびNorton AntiVirusで新たに提供された別の新機能として、ブラウザ、電子メール、インスタントメッセージングプログラムなどを通じたダウンロードのスキャンを実行する「Download Insight 2.0」がある。
2011年版で改良が加えられた機能としては、パスワードの生成と管理を目的となる「Norton Identity Safe」や、Google、Yahoo、Bingの検索結果を分析評価し、サイトにマルウェアが含まれていないかどうかをチェックする「Norton Safe Web」が含まれる。
Symantecはまた、いくつかの無料のセキュリティツールを初めて提供する。「Norton Safe Web Lite」は、検索結果に含まれる安全でないウェブサイトを人々に警告する上記ツールの無料版となっている。「Norton Safe Web for Facebook」は、特にソーシャルネットワーキングサイトを狙う「Koobface」や他のマルウェア対策向けに用意されている。
Symantecによれば、無料の「Norton Rescue Tools」では、マルウェア駆除のための2つの異なるユーティリティが提供されるという。サイバー犯罪者らは、次のような詐欺の手法をますます多用するようになっている。人々に向けて、ウイルスに感染したのでウイルス対策ソフトウェアをインストールするようにと勧める偽のメッセージを送るという手法だ。当然ながら、この「ウイルス対策ソフトウェア」そのものが実はマルウェアであり、PCを感染させる。
「Norton Power Eraser」は、従来のセキュリティソフトウェアでは駆除できない可能性があるマルウェアの駆除を試みる。「Norton Bootable Recovery Tool」は、システムが使用不能となるほどにダメージを受けた時に用いられる救済用ディスクの作成を支援する。
Norton Internet Security 2011のベータ版、「Norton AntiVirus 2011」のベータ版、Norton Safe Web Liteは、同社のベータサイトよりダウンロード可能である。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ