#4:職場のコンピュータや電話、ボイスメールは使わないようにする
勤務先の通信手段を使わないようにするというアドバイスの理由は明白だろう。こういった通信は監視されている場合もあるため、気を付けなければ転職先を探しているということがばれてしまうわけである。
#5:テキストメッセージを使用するか、インターネット対応の携帯電話を使用する
自分自身の携帯電話を使用するだけでは十分とは言えない。声をひそめて喋るだけで大丈夫だなどと考えないようにしてほしい。声をひそめた瞬間、同僚に聞き耳を立てられてしまうはずだ。自席で携帯電話を使用する際には、喋るのではなくテキストメッセージを使うようにするべきだろう。さもなければ、空いている会議室や部屋を見つけ、ドアを閉めた状態で会話を行うようにするべきである。なお、携帯電話はインターネットに対応しており、電子メールをチェックできるようになっている方が望ましいだろう。
#6:採用担当者からの電話が職場にかかってきた際に誤魔化せるようにしておく
いくら自らで注意していても、採用担当者から職場に電話がかかってくることもあるかもしれない。こういった際に声をひそめ、「すみませんが、今ここでは話せません。こちらからかけ直してもよろしいでしょうか?」などと告げるのは最悪の行動である。同僚は、あなたが浮気をしているか、転職活動中だと思うはずだ。あなたにとってはいずれも有り難くない推察だろう。
こういった場合に備えて、誰かがあなたに電話をかけてくるような状況というものをあらかじめ想定し、準備しておくわけだ。あなたが実際に何らかの問題を抱えているのであれば、さらに好都合だろう。例を挙げると以下のような状況が考えられる。
- あなたのコンピュータが何度も勝手に強制終了してしまう。
- 自宅の水道管から水が漏れている。
- 自家用車のブレーキを踏むと、金属のこすれ合う音がする。
- 息子あるいは娘が学校で何らかの問題を抱えている。
そして採用担当者からの電話が職場にかかってきた際には、相手が実際にコンピュータ技術者や配管工、整備士、教師だと思って話をするのである。そして、まず最初に「問題」を口に出した後、今はこれ以上の話をすることができないと断ったうえで、後で話すための段取りを付けるようにしよう。声をひそめたりしてはいけない。後で話す段取りを付ける際にも、普段通りの声で話すようにしなければならない。できれば、コンピュータのマニュアルが手元にないとか、車の近くにいないとか、子どもが持ち帰ってきた宿題が手元にないといった、もっともらしい理由も述べるようにした方が良いだろう。
もちろんのことながら、転職希望先の企業や採用担当者に対しては「ジェームズ・ボンドばりの行動をとる場合があるかもしれない」ということを、事前に伝えておいた方が良いだろう。