- あらゆる意思決定にはそれぞれ、目的(達成したいこと)と手段(どのように達成するか)が存在している。意見の相違があった場合、その相違は目的にあるのだろうか、それとも手段にあるのだろうか?この点をはっきりさせるとともに、相手の見解を明確にしてもらうよう求める必要がある。簡単に擦り合わせることができる達成手段についての意見の相違が元で、長時間の言い争いに発展することもしばしばあるため、これらの点を明確にしておくことはとても重要である。
- しつこいかもしれないが・・・お互いが理解できる言葉を選ぶようにすべきである。
- 主張を伝えるうえで最も有効となる手段は、言葉を巧みに操り、適切な例や比喩を用いることである。
- 議論する余地のない事実に対して、相手が自らの信念や意見を述べてくることもしばしばある。このため、相手が矛先をあなたの主張ではなく、あなた個人に向ける「人身攻撃」(argumentum ad hominem)を行ってくる可能性に注意し、いつでもはねつけられるようにしておくべきだろう。人身攻撃の例としては「自らの体重さえコントロールできない人がこんなに重要なイニシアティブを提唱するなんて!そのようなアプローチがうまくいくとは思えない」というものがある。
- 新しい、あるいは昔からあるということを論拠とした主張に注意すべきである。これらは「新しさに訴える論証」(argumentum ad novitam)と「伝統に訴える論証」(argumentum ad antiquam)という誤謬として知られている。
- 広く受け入れられている、あるいは人気があるということを論拠とした主張、すなわち「衆人に訴える論証」(argumentum ad populum)に注意すべきである。同じ業界や市場、オフィスにとって適切な主張であったとしても、あなたにとって適切な主張であるとは限らないのである。
- 「藁人形論法」(straw man)という詭弁にも注意してほしい。これは、相手があなたの主張を曲解し、似てはいるもののより劣った、あるいは時には話にならないような主張であるとしたうえで、それに対して反論するという行為のことである。例えば、あなたが「このアプリケーションでは問題を解決できないと思います。なぜなら・・・」と述べた際に、相手はその主張を曲解し、「Julie、こともあろうに最高情報責任者(CIO)であるあなたから、高度なテクノロジは最善の選択肢ではないなんて言葉を聞くとは思わなかったよ!」と言い返すというわけだ。
正論なのに却下、という事態を避ける--効果的に意見を主張するための12のアドバイス - (page 2)
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