- 「燻製ニシンの虚偽」(red herring)にも気を付けてほしい。これは、あなたやその他の参加者の注意をそらすために、目の前の問題にほとんど、あるいはまったく関係のない主張を述べるという行為である。なお、話し手自身が気付かないうちにこういった行動をとってしまう場合もしばしばある。
- 時には、実現不可能な理想に基づいた主張の前に敗れ去ることがあるかもしれない。例えば、あなたの主張は完璧ではないものの、適用可能な選択肢のなかでは最善となっている一方、「完璧な主張」は問題外、あるいはあり得ないほどのコストを要するといった理由で実行できない選択肢となっている場合である。こういった状況に陥った時には、ありのままを述べ、第三者を議論の場に招き入れて完璧な主張が実現不可能であることを認識してもらい、あなたの主張における完璧ではない部分を軽減する方向に持っていくべきだろう。それでもあなたの主張が受け入れられない場合もあるかもしれないが、少なくとも最善を尽くしたと思うことができるはずだ。
本記事のさまざまなところで、誤謬に対する「注意」や「用心」を呼びかけていたことに気付かれただろう。当然ながら、あなたの側もこういった誤謬を避けるべきである。つまり、他人に行ってほしくないことは、他人に対して行ってはならないという黄金律が適用されるわけだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ