HTMLワーキンググループのエディター、イアン・ヒクソン氏が語る--「HTML 5」の現状 - (page 4)

文:Justin James(TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子

2010-05-18 07:00

--HTML 5の最終仕様に含めたかったものの、含められなかったという機能はありますか?また、そういった機能が最終仕様に含められなかった理由は何でしょうか?

Hickson氏:「datagrid」要素に取り組む十分な時間がなかったのは残念なことです。当初考えていたよりも手間がかかり、スケジュール的に無理だったので、割愛するしかなかったのです。しかし、将来的にまた取り組むことになると確信しています。

--HTML 5には現段階以降どの程度の変更が加えられる見込みなのでしょうか?開発者が現在のドラフトに従って作業を進めても、変更はそれほど発生しないのでしょうか?それとも、現段階では「興味の対象」として取り扱うべきなのでしょうか?

Hickson氏:仕様はそれほど大きな決定要因ではありません。何らかの仕様が安定しているのであれば実装そのものが決定要因となるのです。いったん実装され、出荷されてしまうと、それはもう変更することができないのです!こういった場合、ブラウザ内で動作するのであれば、使っても安全だと言えるでしょう。そして、ブラウザ内で動作しないのであれば、使う意味などいずれにしてもないのです!

--HTML 5で気に入っている部分はどこですか?また、その理由は何でしょうか?

Hickson氏:HTML 5以前のウェブ規格は、ほとんど密室で策定されていました。また、さまざまな動作、特にエラー時の動作について、あまり具体的に記述されていないことが当たり前でした。WHATWGはこういった取り組み方を変えるうえで大いに役立ったと思います。

J.Ja

筆者とIT業界のつながり:Justin James氏はSpiceworksとの契約に基づき、製品購入ガイドを執筆している。また、Hapaxの子会社であるOpenAmplifyとの契約に基づき、ブログや指導書、記事の執筆を行っている。さらに、OutSystemsとの契約に基づき、記事の執筆やサンプルコードの提供も行っている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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