バニラだけじゃない:シトリックスのデスクトップ仮想化戦略 - (page 2)

山下竜大

2010-05-25 17:33

XenDesktopとXenAppで“ワークシフト”を実現

 今回のSynergyでは、デスクトップ環境の安全なモバイル利用を実現する新技術「Citrix“Safe Zone”technology」が発表されている。この新技術をCitrix Receiverにプラグインすることで、いつ、どこで、どんなデバイスを利用していても、すべてのデータを自動的に暗号化することができる。またXenDesktopは、過去2四半期で150万ライセンスが販売されたことも発表された。

 「モバイル環境での情報やアプリケーションの利用にはリスクが伴う」とLabana氏。たとえばノートPCを紛失することで、ノートPC上に保存されていた機密データが漏えいしてしまう危険性がある。Labana氏は、Citrixの仮想化ソリューションによってデータやアプリケーションのすべてをサーバ側で集中管理することが可能としている。仮想化されたデスクトップ環境では、画面イメージが表示されるだけなので、機密データが漏えいするリスクも排除できる。

 Labana氏は、「VDIを導入することが目的ではなく、VDIを導入して何を実現するのかが重要だ。われわれが提供する仮想化ソリューションにより、外出先でも、どんなデバイスからでも、オフィスと同じ環境を安全に利用できることができる。これこそが、われわれが目指すデスクトップ仮想化の最大のメリットだ」と話している。

「VDIの導入が目的ではなく、VDIを導入して何を実現するかが重要」とLabana氏 「VDIの導入が目的ではなく、VDIを導入して何を実現するかが重要」とLabana氏

 「ビジネスの価値は、インフラから“データ”や“人”に移行している。今後は、いかに“人”中心のコンピューティング環境を実現できるかが最大の鍵となる。仮想化による“ワークシフト”は、利用者に大きな力を与えることができる。そのためには、デスクトップの仮想化は、VDIだけでは実現できないという我々のビジョンを理解してもらうための啓蒙を今後も続けていくことが重要となる」(Labana氏)

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]