高いセキュリティと管理性をモバイルワーカーに提供
XenClientは現在、XenClientベアメタル ハイパーバイザーとCitrix Receiver、Synchronizerなどが含まれた、XenClient Expressのテストキットを、同社のウェブサイトから無償でダウンロードできる。XenClientの最初の製品は、2010年末までには正式にリリースされる計画となっている。
今後、XenClientの利用が期待される分野についてPratt氏は、「XenClientは、幅広い分野で利用されることが期待されている。今回、XenClientのテストキットを公開するまでに、さまざまな業種、業態の企業で約9カ月間、ベータ版を使用してもらうことで、数多くの情報を得ることができた」と話す。
たとえばある企業では、デスクトップ上に複数の仮想マシンを構築し、ひとつはセキュリティポリシーに基づいてコントロールしながら業務に使用し、別の仮想マシンではiTunesやメッセンジャーなど、利用者に自由に使用させるという仕組みを検証している。また、ある病院では、XenClientを使用することで、カルテなどの機密情報を取り扱いながら医療の最適化を実現するための仕組みを構築したという。

CitrixにとってXenClientは、仮想化ソリューションの提供による“ワークシフト”実現のための第一歩となる。Pratt氏は、「高いセキュリティと管理性を、すべてのモバイルワーカーに提供することがXenClientの最大の目的だ」と話している。