iPhoneのパスコードロック機能を強化する--純正管理ツールでセキュリティ対策 - (page 2)

文:Vincent Danen(TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子

2010-06-03 08:30

 この画面からさまざまな設定を行うことができる。例えば、パスコードの使用を強制する、すなわちパスコードの登録を必須とすることができる。また、パスコードに1つ以上の英数字を含めるよう要求することもできる。この設定を有効にしておくことで、パスコードに英字が使えるようになるわけだ。また、最小のパスコード長や、英数字以外の文字(複合文字)の最小数も指定することができる。さらに、パスコードの有効期限も指定することができる。つまり、パスコードを一定の日数毎(毎月や毎年など)に変更するよう要求することもできるわけである(上限は730日まで)。このほかにも、自動ロックの設定を強制したり、パスコードの再利用をチェックするために保持しておく過去のパスコードの数を指定したりすることができる。また、パスコードの入力を失敗できる回数を設定しておき、その回数を超えて失敗するとiPhone上のすべてのデータが消去されるようにすることもできる。なお、ここで設定できる回数はデフォルトの10回ではなく、16回までとなっている。

iPhone構成ユーティリティ

 従業員にiPhoneを支給している企業は、iPhone構成ユーティリティを用いることで、特定のセキュリティプラクティスを強制するようなセキュリティプロファイルを作成できるようになる。またこのユーティリティは、パスコードに4桁の数字以外を設定できるようにすることでセキュリティを強化したい個人にとっても重宝するだろう。

 さらに、iPhone構成ユーティリティではパスコード関連以外の設定も行えるようになっている:電子メールのデフォルトや、VPN、Wi-Fi、LDAPなどのさまざまな設定も可能となっている。しかしこういったセクションは、数多くのiPhoneを管理する必要のある企業には興味ある内容となっているものの、一般ユーザーにとってはあまり関係のない内容だと言えるだろう。

 設定が完了したら、「共有」(Share)ボタンをクリックする。構成ファイルに署名しておくことで、セキュリティをより強固なものにすることもできるが、署名を行わない(「なし」を選択する)という選択も可能である。その後、Mailが起動し、構成プロファイルを添付した新規メールウィンドウがオープンすることになる。このメールを、iPhoneでアクセス可能なメールアドレス宛に送信するわけである。このメールをiPhoneで受信した後、.mobileconfig形式の添付ファイルを選択し、該当プロファイルをインストールする。インストールが完了したら、該当プロファイルで規定されている基準を満たすようなパスコードへの変更が求められるはずである。

 これで、iPhoneのパスコードとして4桁の数字ではなく、よりセキュアなパスワードやパスフレーズを用いることができるようになったというわけだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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