セキュリティは「やり過ぎと言うぐらいやった」
キャッシュ自体は、「Winnyと似たもの」(壇弁護士)で、解読するための鍵はすべて同じ。「難読化の処理しかしていない」(同)という。ただ、流通をコントロールすることで、キャッシュを管理できるようにしているという。なお、キャッシュ自体を消去することも可能で、たとえば第三者が違法に配信したり、CPが誤って配信した場合でも、即時削除することができるそうだ。
とはいえ、金子氏は、コンテンツの配信にはDRMの設定を推奨する。DRMによって、キャッシュを取り出せたとしても中身を見ることができなくなるからだ。
また、流すコンテンツにはデジタル署名が付与されており、ホワイトリスト方式でのフィルタリングができるようになっている。Winnyのブラックリスト方式とは異なり、コンテンツの配信は許可された秘密鍵を持つユーザーしか行えず、その鍵束はドリームボート側が管理している。この鍵を削除すると、そのユーザーは配信ができなくなる。「(開発が途中で止まった)Winny 2ではBBSをやろうとしていた。BBSでは書き込みを消せる必要があり、そのアイデアを持ち込んだ」(金子氏)のがSkeedCastとのことだ。
金子氏は、セキュリティに関しては「やり過ぎと言うぐらいやった」と強調。SkeedCast 2では著作権侵害、情報漏洩、DRMという3つのパターンでセキュリティを構築。鍵束をドリームボートが管理する方式で配信側を管理し、DRMを使うといった対策を行ったそうだ。配信の機能は「委譲」することができるため、鍵束で管理していても柔軟な配信はできるそうだ。