日立、公共図書館向け情報総合システム「LOOKS-i」を販売開始

富永恭子(ロビンソン)

2010-06-17 07:00

 日立製作所(日立)は6月16日、自治体など公共図書館向け図書館情報総合システム「LOOKS21/P」を刷新し、新たに図書館情報総合システム「LOOKS-i」として、6月18日から販売すると発表した。

 LOOKS21/Pは、1995年から提供が開始され、現在、公共図書館から官公庁などの専門図書館まで、約120の図書館で利用されている。刷新されたLOOKS-iでは、図書の貸出や返却処理、資料検索、ICタグを活用した蔵書管理、図書館流通センターが提供する専用のウェブシステム「TOOLi」との連携といった、図書館業務に必要な基本機能を持つ。新規に蔵書を追加する際には、TOOLiの画面を開くことなく、LOOKS-iのシステム上で蔵書データベースに新規注文図書の目録を追加、発注データを図書館流通センターに送信して注文依頼ができるなど、職員の業務効率の向上を実現するという。

 これらに加え、職員が使用する操作画面にユーザビリティに配慮したデザインを採用し、システム利用時の操作性を向上させたという。具体的には、貸出返却処理や資料管理といった職員一人ひとりの担当業務に応じて、使用頻度の高い機能ボタンをトップページに設定できるといった改善が行われている。

 LOOKS-iでは、英語、韓国語、中国語など外国語書誌の登録や検索、多言語MARC(Machine Readable Catalog、計算機可読図書目録)登録にも対応している。また、ウェブブラウザ上で利用するシステムであるため、窓口の増設や近隣図書館との統合といったシステム変更にも柔軟に対応するという。構築したシステムはウェブサーバ上でソフトウェアを集中管理するため、機能拡張やバージョンアップを一括で行え、従来のクライアント/サーバ型での導入と比較して、システム管理に携わる職員の運用負荷を大幅に軽減するとしている。

 LOOKS-iの価格は個別見積で、提供は12月1日より開始される。日立では今後、自治体内の複数図書館で、システムを共同利用するプライベートクラウド形態によるLOOKS-iの提供も検討しているという。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]