クレオは6月22日、各種の資格取得支援事業を展開するTACが、人事給与業務の基盤として、クレオの人事給与システム「ZeeM 人事給与」を導入したことを発表した。
TACには、約1200名の従業員に加えて約5300名にのぼる講師が登録されており、人事部は合計約6500名を管理している。講師には複数種類の契約形態があり、その報酬体系は多様化かつ複雑化している。また同社では、これまで人事給与業務をアウトソーシングで行っていた。そのため、スキルが空洞化するとともに、講師の複雑な報酬業務をはじめとする人事給与業務の全体像を把握できない状況となっており、改善策の検討さえ難しい状態だったという。TACでは、同社が一層の経営効率化を図るうえで、人事給与業務についても業務革新が必要となる中、スキルの再蓄積が不可欠と考え、人事給与業務をアウトソーシングから内製へ切り替えることを決断したとしている。
人事給与業務の内製化を進めるにあたってのシステム選定においては、標準機能の網羅性の高さ、多種多様なマスター設定項目を備え、講師に対する複雑な支払い報酬項目に対応できること、セキュリティ権限マスタにより各拠点での分散入力を実現できること、人事給与業務を深く理解した専門家によるサポートが受けられることといった観点から検討を行ったという。その結果、高い業務適合性と安心できるサポート力を備えるクレオのZeeM 人事給与の導入を決定したとしている。
TACは、ZeeM 人事給与を基盤とした業務の再構築に成功し、人事給与業務の内製化を2008年10月に実現した。2009年9月には、主に司法試験、司法書士、弁理士などの資格取得支援事業を展開している早稲田経営出版をM&Aにより経営統合し、社員や講師の数が大幅に増加した。人事部では、内製化で再蓄積したスキルとZeeM 人事給与の機能を生かし、2010年4月にTACとは給与体系の異なっていた従業員、講師約2000名の人事統合を迅速かつ円滑に完遂することができたとしている。