Linux使用時におけるハードウェア関連の問題を避ける10の方法 - (page 2)

文:Jack Wallen(Special to TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子

2010-06-24 07:30

#4:ログファイルに精通する

 Linuxにはログファイルが数多く存在しているものの、それらすべてがハードウェア関連の問題解決に役立つというわけではない。知っておく必要のあるログファイルは以下のものであり、それらはすべて/var/logに格納されている。

  • Xorg.0.log--X Window System(以降、X Window)に関する問題
  • cups/error_log--印刷に関する問題
  • messages--ホットプラグに関する問題と、カーネルに関する問題(例えば、認証が不要なネットワークに関する問題など)
  • syslog--その他の事象を記録するためのログファイル。どのログファイルにも書き込まれていない情報については、このログファイル中に書き込まれているかもしれない。

#5:最新のディストリビューションは使用しない

 最新のディストリビューションを使用したいという誘惑にかられるかもしれない。ただ問題は、FedoraやOpenSUSEの場合、バージョンアップの直後で一時的にハードウェアのサポートが途切れることも多いという点にある。このため、ディストリビューションをアップデートすると、X Windowが動作しなくなるという羽目に陥りかねないのである。こういったことを避け、ハードウェアへの安定的なサポートを望むのであれば、長期サポート(LTS)版を提供しているUbuntuのようなディストリビューションを選択するべきであろう。そうすることで、長期間に渡ってハードウェアがサポートされるという確証を得ることができるはずだ。

#6:Live CDを使用しただけで結論を出さない

 新たなマシンが手元にあるため、Live CDを使って起動してみたものの、ハードウェアの一部が動作しなかったという経験は筆者にもある。そういった場合でも、該当ディストリビューションをあきらめるのではなく、インストールしてみてほしい。完全なインストールの方が、Live CD版よりも充実したハードウェアサポートを提供していることもある。こういったことは、プロプライエタリなドライバが必要な場合、特によく見かける。筆者が最近、ASUSのノートPCをUbuntu 10.04のLive CDで起動したところ、無線機能を使用することができなかった。しかし、そのノートPCを有線ネットワークにつなぎ、同OSをインストールしたところ、ハードウェア検出プログラムからの通知により、プロプライエタリなドライバを使えば無線機能を使用することができると分かったのだった。そして、該当ドライバをインストールすると、無線機能はまったく問題なく使えるようになったというわけである。

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