センドメールは7月12日、クラウド事業者が安全で柔軟なメールサービスを提供するための「クラウドメール・インフラストラクチャ」の提供を開始したと発表した。
クラウドメール・インフラストラクチャは、メール配送エンジン(MTA)とセキュリティ仮想アプライアンス、さらに各種のコンサルティングサービスを組み合わせたソリューションパッケージ。送信ドメイン認証や25番ポートブロック(OP25B)といった迷惑メール(スパム)対策に必要な設定ファイルやテンプレートを組み合わせて提供することで、スパム送信者による“打ち逃げ”に悪用される危険性のあるクラウドサービスを保護する。
VMwareにも対応するメールセキュリティ仮想アプライアンス「Sentrion MPV」は、メールポリシーエンジンを中核にユーザー単位やドメイン単位の契約要件にあわせて、スパム対策、ウィルス対策、誤送信防止、送信ドメイン認証などの各種セキュリティ機能を自由に組み合わせることが可能。これにより、メールシステムは自社内に置き、セキュリティ管理だけをクラウド事業者のサービスで利用するハイブリッド型ニーズにも柔軟に対応できるという。
メールポリシーエンジンは柔軟な拡張が可能で、クラウド事業者が独自のサービスを実装することもできる。また、契約ごとの設定を仮想イメージとして管理することで、複数のユーザーに効率よくサービスを提供できることも特徴。基本的な構成や要件の仮想イメージをいくつか用意することで、サービスメニューとして効率よく展開することができるとしている。
クラウド事業者、エンドユーザーの管理者用、エンドユーザーのアカウント用にそれぞれ使い勝手を重視したGUIも用意した。シングルサインオン(OAuth)にも対応予定だ。コンサルティングサービスは、事業者のセキュリティ対策が違法行為とならないよう、センドメールや同社のパートナーが総務省の「迷惑メール対策ガイドライン」に準拠した適切なコンサルティングサービスを提供する。