日立製作所(日立)は7月14日、統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」のラインアップに、システム構築や構成変更を容易に実現するハイエンドモデル「BS2000fx」を追加し、7月15日から販売を開始すると発表した。また「BS2000」とBS2000fxで利用できる「高性能サーバブレード」についても機能を強化し、同日から販売を開始する。
BS2000fxでは、システム要件に合わせてI/Oボードを柔軟に割り当てることが可能なシステム拡張ファブリックでシステムを接続している。サーバシャーシ最大4台(サーバブレード最大32台)と、I/Oボードを増設するI/Oスロット拡張装置最大8台(I/Oボード最大128枚)を自由に組み合わせてシステムを構築できるという。
これにより、I/Oボードの搭載場所やサーバブレードとの配線などを変更することなく、システム構築や構成変更を容易に行うことができるとしている。銀行、証券の勘定系システムや企業、社会インフラなどの基幹システムを周辺システムも含め効率的に集約、統合できるほか、プライベートクラウド基盤においてもI/Oボードなどのリソースを柔軟に利用できることで、システムの投資対効果を高め、運用管理コストを低減できるという。
そのほか、障害発生時に予備システムへと切り替えて業務を継続できる「N+1コールドスタンバイ」構成では、予備システムに切り替わる際、現用システムのI/Oボードを予備システムに引き継ぐことができるため、予備システム用のI/Oボードを用意する必要がなくなり、システム構築の費用を低減することが可能。また、日立サーバ仮想化機構「Virtage」と連携し、Virtageによる仮想サーバを異なる物理サーバブレードに移動する際、仮想サーバが占有しているI/Oボードを移動先でもそのまま利用できる。これにより、従来I/Oボードの移動の際に必要であった煩雑なネットワーク設定などが不要になるという。
同時に販売が開始された高性能サーバブレードは、BS2000とBS2000fxで利用でき、現行の2倍となる最大4台のサーバブレードでのSMP接続を可能としている。これにより、最大64コア、8プロセッサ、最大1テラバイトのメモリを搭載するSMPサーバとして利用することが可能になっている。
価格は、BS2000fxが546万8400円より(10月29日提供開始)。高性能サーバブレード(4ブレードSMP構成、OSレスモデル)が1163万4000円(8月31日提供開始)より。