vMotion機能がスタンダード版でも利用可能に--ヴイエムウェア、vSphere 4.1を発表

藤本京子(編集部) 2010年07月14日 19時39分

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 ヴイエムウェアは7月14日、仮想化プラットフォームの最新バージョン「VMware vSphere 4.1」を発表した。新バージョンは拡張性とパフォーマンスが向上し、仮想マシンの移行機能がスタンダード版でも利用可能となった。ヴイエムウェア テクニカルアライアンスマネージャの名倉丈雄氏は、「クラウド環境により対応できるソリューションとなった」としている。

 4.1で具体的に強化された点としては、稼働可能な仮想マシンの数やホスト数が増加したこと、仮想マシンの移行速度の向上、ネットワークやストレージI/Oの制御機能が加わったことなどだ。

 まず、1クラスタあたりの仮想マシン数は、旧バージョンのvSphere 4では1280だったが、4.1では3000と2倍以上になった。また、管理ソフトの「VMware vCenter Server」で扱えるホスト数が300から1000へと3倍以上になり、vCenterで管理できる仮想マシンの数もこれまでの3000から1万と3倍以上になった。

 仮想マシンの移行は、「VMware vMotion」という機能によって実行するが、4.1ではvMotionの速度と規模が向上した。移行速度は最大5倍となり、同時に実行できるvMotion処理は最大8つとなった。

名倉氏 ヴイエムウェア テクニカルアライアンスマネージャの名倉丈雄氏

 今回の4.1より、vMotion機能はStandard Editionでも標準機能として搭載されるほか、中小企業向けのvSphere Essentials Plusでも利用可能となる。vMotion機能を下位バージョンで利用可能とした理由について名倉氏は、「vMotionの技術がこなれてきたことと、小規模環境でもvMotionを使いたいというニーズが高かったため」としている。

 また、4.1 では新しい制御システムが導入された。これにより、優先度に基づいてストレージI/OやネットワークI/Oのリソースを適切に割り当てることが可能だ。この新制御システムでは、アプリケーションが共有ストレージとネットワークのリソースをどのように利用するか細かく制御でき、仮想マシンごとにサービス品質の優先度を設定できる。

 さらに、4.1にはメモリ圧縮機能が加わった。参照の少ないページをまとめて圧縮することで集積度を向上させ、負荷の大きい処理を実行する際でもパフォーマンスを維持し、アプリケーションあたりのコストを削減するという。以前の実装に比べると、「最大25%のパフォーマンス向上が可能だ」と名倉氏は言う。

 ヴイエムウェアでは、管理ソフトのvCenterも同時にポートフォリオを拡張した。これは、親会社の米EMCが「EMC Ionix」ブランドで展開していた一部の資産を米VMwareが2月に買収すると発表したことに基づいており、旧「EMC Ionix Application Stack Manager」および「EMC Ionix Server Configuration Manager」を新たに「VMware vCenter Configuration Manager」として、また旧「EMC Ionix Application Discovery Manager」を「VMware vCenter Application Discovery Manager」として提供する。ただし、これらの製品は現在英語版のみで、日本国内での販売は2011年内を予定している。

 また、vCenterについては9月より新ライセンスモデルが導入される。これまでは物理的なハードウェアに対して課金していたが、今後は管理する仮想マシンの数に応じて課金することになる。名倉氏はこの変更について、「テクノロジが進化するにつれ、物理環境をベースにした課金方法が合わなくなってきた。今後はサービスに見合うような、“Pay Per Use”(使った分だけ支払う)というクラウド的な観点からも、新しい課金方法を導入する。むしろ初期投資は抑えられるはずだ」としている。

 米VMware プロダクトマーケティングマネージャの五十嵐賢二氏は、「これまで約半年をかけて、どの程度の価格が適正かを調査してきた。多くのユーザーに対して値上げにならないような価格を調整中だ」と述べる。価格の詳細については8月末に開催される同社主催のイベント「VMWorld 2010」にて発表される予定だ。

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