WindowsにMac OS XにLinux、現代OSに対する10の不満 - (page 2)

文:Jack Wallen(Special to TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子

2010-08-03 08:30

#4:システム要件の肥大化

 筆者はこのことについて、かなり以前からあきれている。まるで、ハードウェアとソフトウェアが寄生し合う関係を築いているかのようだ。高性能なハードウェアが製造されると、そういった性能を要求するようなソフトウェアが開発される。また、システム負荷のより高いソフトウェアが開発されると、そういったソフトウェアを後押しするようなハードウェアが製造される。これはまさに「そちらが便宜を図ってくれるのであれば、こちらも便宜を図り、関係者全員が勝ち組になりましょう」という状況だ。そして、関係者全員が勝ち組になる--ただし、コンシューマーは仲間外れだ。ハードウェアの価格が低下しているのは確かである。しかし、生き残るために日々苦労を重ねている小規模企業にとって、新しいOSがリリースされるたびに新たなハードウェアに対する出費を強いられるという状況は異常だと言えるだろう。また、Linuxでさえ肥大化し始めており、より高性能なハードウェアが要求されるようになってきている。

#5:古色蒼然としたデスクトップメタファ

 この不満は、GNOME 3が公式にリリースされた暁には解消されているはずだ。しかし、昔ながらのデスクトップメタファは、もはや使い古されたものとなっている。モバイル端末を考えてみてほしい。スマートフォンのデザインはどんどん変化してきている。その「デスクトップ」の変化はここ数年だけでも目を見張るものがある。そして、iOSやAndroid 2.0にも目を向けてもらいたい。こういったものによって、スマートフォンのデスクトップは驚くほど進化している。その一方、PCのデスクトップはどうなっているのだろうか?それほど変化していない。要するに変化--それも大きな変化を起こす時が来ているというわけだ。GNOME 3によって、そういった変化の先鞭が付けられることになるかもしれない。

#6:セキュリティ

 この不満はWindowsに直接向けられるものだ。Windowsで引き起こされているセキュリティ問題のうち、相当数がサードパーティー製のソフトウェアに起因するものだということは筆者も承知している。しかし、こういった問題の多さを考えた場合、MicrosoftはAppleに学び、サードパーティーの開発者たちがWindows向けのソフトウェアを開発する際には厳格な開発ルールに従うように強制するとともに、発売前に認証プロセスを経なければならないようにするべきだろう。それもこれも、ウイルスやマルウェア、スパイウェアといったセキュリティの懸念がWindowsプラットフォームに蔓延しているためである。Microsoftが主力商品のセキュリティを強化したとすれば、大きな進展となるはずだ。

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