#7:時代の流れへの対応
この主張を行えば、多くの読者の怒りを買うことになるだろう。先に断っておくが、筆者はある特定のOSが他のOSよりも普及しているということを述べたいわけではない。ただ、Linuxが世界中で使用されているという事実を伝えたいだけだ。多くの国々では、国を挙げてLinuxを採用している。こういったことを考えると、Linuxの未来はとても明るいと言える--そしてその未来は、さらに輝きを増している。このため、PCの将来の姿になり得るこのOSを使わせることで、子どもに有利なスタートを切らせてみてはどうだろうか?このことは、ITプロフェッショナルとしてのキャリアを歩み始めたばかりの人々にも適用できるだろう。もしもWindowsが本当にユーザーフレンドリーなのであれば、Linuxを使いこなしている子どもはWindowsを難なく理解できるはずだ。実際のところ筆者は、Linuxによって子どものOSに対する理解や、PCの実際の動作に対する理解が促進されるようになると考えている。
#8:学習機会
オープンソースによって学習が促される。オープンソースは事実上、「私のソースコードを読み、学んでみて!」と叫んでいるようなものだ。子どもたちの学習を支援するうえで、学習機会を与えるよりも優れた方法があるだろうか?好奇心の強い子どもの学習意欲は、驚くほどに高い--にもかかわらず、クローズドソースのソフトウェアに縛り付けておくのはなぜだろうか?オープンソースソフトウェアやオープンソースOSに触れる機会を設けることで、教育上の機会は無限に広がっていくだろう。
#9:コミュニティからの教訓
これは少し強引な観点かもしれない--しかし筆者は理想主義者であるという点を理解し、もう少しお付き合いしてほしい。オープンソースソフトウェアの持つ価値を子どもに教えることで、コミュニティに対する彼らの理解を深めることができるはずだ。年齢の低いユーザーが自らの使用しているオープンソースアプリケーションのソースコードを開いて見るということはまずないだろう。とは言うものの、コミュニティの力によって絶え間なく進化している今日の世界において、子どもたちの成長に合わせて、出来る限り手を差し伸べておきたいと考えるはずだ。オープンソースについてしっかり理解させておくことで、子どもたちは早いうちからコミュニティの一員として、そしてコミュニティのために行動するということの意味を理解できるようになる。また、小さい頃からLinuxを使わせることで、ボランティアの価値を間接的に教えることにもなる(ボランティアの価値については、われわれの多くももっと学ぶ必要があるだろう)。