#4:適切なツールを手に入れる
ツールを利用することで、システムに目を光らせておけるようになる。そういったツールが、無償で入手できればそれに越したことはないはずだ。ハードディスクに問題発生の兆候が見られた際に通知してほしいというのであれば、SMARTReporterという、メニューバー上に表示される無償のツールを利用するとよいだろう。SMARTReporterはハードディスクのS.M.A.R.T.(Self-Monitoring Analysis and Reporting Technology)情報をチェックし、障害や不整合があれば報告してくれるというツールである。ただし、こういったチェックは内蔵のSATAディスクやeSATAディスク、IDEディスクに対してのみ行われ、外部ハードディスクに対しては行われないということに留意してほしい。
また、iStat Menusも素晴らしい監視ツールである。SMARTReporterと同様、メニューバー上に表示されるこのツールは、CPU使用率やメモリ使用率、ハードディスクの使用率、ハードディスクのアクティビティ、温度センサなどを表示できるようになっている。また、システムの動作が遅くなってきたと感じた際には、メニューバー上のアイコンをクリックするだけで、どのアプリケーションがCPUやメモリを最も消費しているのかをチェックできるようになる。
#5:メモリリークに注意する
Mac OS Xは安定したOSであるため、システムを常時稼働させておいたり、再起動せずにスリープ状態を多用するという使い方をしているユーザーもいる。しかし、システム上で実行されているソフトウェアにメモリリークが存在する場合、そのリークがどれほど小さなものであったとしても、該当ソフトウェアを稼働させ続けることでシステムメモリがどんどん消費されていくことになる。Safariやその他のウェブブラウザのように、大量のメモリを使用するアプリケーションのなかには、タブを閉じてもメモリが解放されないものもある。実際のところ、Safariがウェブブラウザとしてはあり得ないぐらいのメモリを消費していることも珍しくないのである。
筆者自身も、Safariが単独で1Gバイトのメモリを消費しているのを見たことがある(筆者は、数多くのタブを開きっぱなしにしておく癖がある)。Safariを終了し、立ち上げ直すことで、少なくとも一時的にこういったメモリ消費を削減することができる。また、コンピュータ自体を再起動することでMac OS Xの仮想メモリシステムをリセットし、メモリ領域内を整頓することもできる。再起動後にはたいていの場合、システムがキビキビと動作するようになったと感じられるはずだ。