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パブリッククラウドへの移行--検討しておくべきコストとリスク

文:Colin Smith(Special to TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子

2010-10-13 08:00

 AmazonがEC2における仮想マシンの1時間当たりの利用料金を、スモール(1.7Gバイト)のリザーブドインスタンス(予約インスタンス)の場合に0.05ドルと設定したことで、ある種の基準が確立されたと言えるだろう。つまり、企業のIT部門が自社内でのシステム運用を検討する場合、このコストが評価の基準となるわけだ。あなたの企業はどうだろうか?自社システムにおける仮想マシンの1時間当たりのコストは、EC2との比較に耐え得るものとなっているだろうか?本記事では、パブリックなIaaSクラウドを利用することで達成できるコスト削減と、自社システムで運用する場合の付加価値を比較する(なお、筆者は今回の比較においてEC2を引き合いに出しているものの、その他のクラウドプロバイダーを利用して同様の比較を行うことも可能である)。

 筆者は、価値という観点に立ち、自社システムでの運用とパブリッククラウドの利用を比較するうえで、できる限り条件を揃えようと考えた。パブリッククラウドの料金体系は仮想マシンの1時間当たりのコストに基づいているため、同じ体系となっている業界内の数値を探したものの、信頼できるものは見つからなかった。このため、自らで控えめな見積もりに基づいた試算を行い、その値を少し水増しすることにした。このようにすることで、一般的な大規模企業におけるサーバ1台当たりの実際のコストを下回ることのない妥当な数値を算出できると考えたわけだ。以下の方法で試算したところ、サーバ1台の1時間当たりのコストは0.25ドルという結果が出た。

  1. まず、従来のデータセンターに設置されているサーバに相当するものとして、Rackspaceがホストしている専用サーバの基本設定を採用した。このサーバで3.5Gバイトをホストする料金は1カ月当たり419ドルである。つまり、1時間当たりおよそ0.58ドルということになる。
  2. Rackspaceの利幅を20%と仮定するとともに、自社のIT部門ではより効率の高い運用が期待できるため20%のコスト削減が可能であると仮定する。これで、1時間当たりのコストは0.35ドルとなる
  3. RackspaceのサーバはEC2のスモールインスタンス向けのものよりも少しばかり能力が高いため、ここでさらに1時間当たり0.04ドル(11%)引き下げる。
  4. これで、1時間当たりのコストは0.31ドルとなる。
  5. ここまでで何らかの見落としがある可能性を考慮し、誤差範囲を20%と仮定する。すると、控えめに見積もった1時間当たりのコストは0.25ドルということになる。

 これで、パブリックなIaaSクラウドにおける仮想マシンの1時間当たりのコストである0.05ドルと、自社に設置したサーバを利用する場合のコストである0.25ドルを比較できるようになったわけだ。両者のコストの差は500%となる。IT部門はこのような大きなコストの差を目の前にして、どういった対応がとれるのだろうか?

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