Teradataが提供するデータウェアハウス製品の特長は、複数のアプリケーションが同時に稼働して、同時利用ユーザーが多く、混合ワークロード管理などができるというところにある。複数のユーザーに複数のアプリケーションを提供でき、データをまとめて活用できるということだ。
こうしたことがデータウェアハウスのメリットになるが、そのメリットをTeradataは全社規模で提供できる。全社規模で提供できるということは、全社のユーザーで割ると、安いコストのコンピューティング、単価の安いコンピューティングということが言える。そこから最善のビジネスインテリジェンスを生み出すこともできる。
部署ごとのデータマートや個別業務ごとのデータマートを一元化して、全社で統一してエンタープライズデータウェアハウスを構築することには、大きな価値がある。同業他社は、そうしたことができないだろう。
10ペタバイトのデータを格納でき、ペタバイト級のデータを取り扱えるデータウェアハウスアプライアンスも提供している。たとえば、ウェブサイトでのユーザーの行動履歴を記録するクリックストリームの詳細を分析するという使い方は、特定ユーザーしか使わないものだ。Teradataには、そうした目的を特化したデータウェアハウスもある。目的に特化したデータウェアハウスの方が理にかなっていることもある。
超大量のデータをいかにして価値に変えていくか
――今回のTeradata PARTNERS 2010では“ビッグデータ”がトピックスとして注目されている。
Koehler ビッグデータの中には、データによっては価値のないものもある。たとえば、電話の呼情報(Call Detail Record:CDR)は、ネットワーク内の交換器と課金システムとでは意味合いが異なってくる。そのCDRのデータの中身から企業にとって、何らかの行動を決定できるようなデータを取り扱うことがエンタープライズデータウェアハウスの価値となる。50ペタバイト以上のデータを格納できる、大容量データ分析用アプライアンスモデルの「Teradata Extreme Data Appliance 1600」は、エンタープライズデータウェアハウスにとって重要なものと重要でないものを使い分けるといったことができる。
ビッグデータに対する課題も存在する。センサネットワークに代表されるように、さまざまなところがデータのソースとなる。いろいろなところから超大量のデータを収集することになるが、その際にコスト効率よく超大量のデータをいかにして扱っていくのか、そうした超大量のデータを、企業にとって行動を決定できるような、価値のある情報に変えていくのかを考える必要がある。