日本IBMは11月10日、ライトウェルがプライベートクラウド環境の構築にあたり、クラウド管理のための基本的なソフトウェアをパッケージ化した「IBM Service Delivery Manager V7.2.1」を採用したと発表した。
ライトウェルでは、「経営環境の変化への即応とIT投資の最適化」を目的に、社内システムと複数のSIプロジェクト開発環境を、今回構築するプライベートクラウド環境に集約し、12月より順次利用を開始する予定。また今後、社内で運用しながら検証とノウハウの蓄積を行い、将来的には、プライベートクラウドのシステム設計、構築、運用設計サービスをユーザーに提供するとしている。
今回採用されたIBM Service Delivery Manager V7.2.1は、ユーザーの需要を予想し、設備やサービスなどのリソースを計画的に調達、ユーザーの必要に応じたサービスを提供できるように備える「プロビジョニングの自動化」や「課金に利用するデータ管理」「サーバの電力監視」といった、基本的なクラウド管理に必要なソフトウェアをパッケージ化した製品。社内にある既存環境を利用し、従来と比較して半分の構築期間で、迅速にプライベートクラウド環境を構築できるという。
また、個別のユーザー要件に合わせて、Unixサーバやx86サーバなどの複数プラットフォームを柔軟に組み合わせ、ハードウェアの機能や能力を一元管理できる「リソースプール」を設計、管理することも可能だという。なお、IBM Service Delivery Manager V7.2.1の国内での導入は、ライトウェルが初めてという。
今回のクラウド環境の構成では、幅広いアプリケーションに対応できるよう、Unix環境、Linux環境およびWindows環境を提供するという。サーバには汎用プロセッサ「POWER7」を搭載した「IBM Power740 Express」およびコストパフォーマンスとエネルギー効率の高いx86ブレードサーバ「IBM BladeCenter HS22」が採用されている。