何をクラウドに移すべきか--クラウドに移行可能な10のアプリケーションを紹介

文:Justin James(Special to TechRepublic) 翻訳校正:石橋啓一郎

2010-11-17 08:00

 最近になるまで、わたしはミッションクリティカルなアプリケーションをクラウド化したり、誰かから提供してもらうことには反対だった。怪しいベンダーやプロバイダのせいで、何度も痛い目にあった経験があるからだ。しかし、ここ数年で状況は変わった。新しいアプリケーションベンダーが登場して、特定の種類のアプリケーションを非常にうまく定義し、信頼性やセキュリティ、公正さに対する信頼を勝ち取っている。そろそろ、クラウドについて見直してみてもいい頃だろう。この記事では、クラウドに移行可能な10のアプリケーションを紹介する。

1.電子メール

 多くの組織では、電子メールは生命線であり、従って多くの会社は社外には出したがらない。これは理解できることだ。しかし、電子メールサービスホスティングプロバイダは、基本的なPOP3とSMTPを乗せた安いコンピュータで、300件のアカウントに属する5000件のメールボックスを売っていた時代から、大きく進歩している。基本的な電子メールサービスはまだあるが、(必要なら)さまざまなベンダーからExchangeのホスティングサービスを入手することもできるし、Exchangeではない上級サービスもある。電子メールのアーキテクチャはすっかり標準化されており、規制への対応の問題を除いては、ファイアウォールの内側に止めておいても価値が上がることはない。

2.遠隔会議ソフトウェア

 遠隔会議のソフトウェアを設定して維持する作業は、楽しいものではない。さらに悪いことに、ダウンしてしまった時には、常に急いで復旧させなくてはならない。電子メールと同じで、これをファイアウォールの内側に置いておくメリットはゼロだ。また、これも電子メールと同じで、遠隔会議ソフトウェアの設置と設定は、(スタッフを数日間かかり切りにさせていいというのであれば別だが)専門家を必要とするくらい複雑なものだ。安い月額料金、あるいは年額料金を払えば、この重荷を肩から下ろすことができる。そうしても誰も気付かないか気にしないだろうし、スタッフは別の仕事に回すことができる。

3.顧客関係管理(CRM)

 CRMをアウトソースするという判断は、おっかないものだ。CRMは電子メールと同じく、多くの企業にとって価値ある資産だからだ。しかし、CRMを社内に置くことに、技術的な効果や利点はない。CRMは必要とする帯域も低く、不要なメンテナンスオーバーヘッドが生じるアプリケーションだ。それに加え、多くのCRMシステムのライセンス料が問題になることがある。CRMをホスティングシステムに移行すれば、もっと重要な問題に時間を割けるようになるかも知れない。

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