名古屋銀行は11月19日、富士通のセンタージャーナルシステムを導入したと発表した。11月11日より稼働を開始している。センタージャーナルシステムは、現金自動預け支払い機(ATM)における取引履歴などのジャーナルデータをセンターで集中管理するもの。
現在、金融機関において、ATMジャーナルデータは紙もしくはCD-Rで管理されているものが多く、紛失や誤廃棄などが懸念されるため、従来以上の厳格なジャーナルデータの管理が求められていた。また、従来の紙やCD-Rによるジャーナルデータ管理では、人手により倉庫などへ保管を行う必要があり、行員の管理業務の負担が増大する傾向にあったという。
今回、名古屋銀行が採用したセンタージャーナルシステムでは、営業店内外の全ATM418台とシステムセンターをオンラインでつなぎ、リアルタイムでセンターにある名古屋銀行の専用サーバでジャーナルデータの集中管理を行う。これにより、ATMの内部にデータを残さず、誤廃棄、紛失など人手による管理のリスクを削減、かつ行員の業務負担を軽減できるとしている。さらに、顧客とのトラブルなどの際に、全営業店のPCでセンターにアクセスし、ジャーナルデータを瞬時に照会して対応することも可能になるという。また、同システムにおいて、万が一、ネットワーク障害やサーバ故障が発生した場合も、ATMは影響を受けずサービスを続行できるなど、ATMの高可用性も考慮されているという。