4.ページャーを捨てる
わたしは、これが理由でUnityを使うのをやめ、GNOME Shell(あるいはEnlightenment)をインストールするところだった。わたしはLinuxのページャー(仮想デスクトップの切り替えツール)のファンであり、12年以上前にLinuxを使い始めたときから使っていた。Unityにはページャーはない。GNOME Shellがページャーを使い続けていることを考えても、これは不思議な変更だ。ページャーなしで、Ubuntu 11.04以降のユーザーはどうやって複数のデスクトップを使えばいいのだろうか。本記事執筆時点では、Unityでも複数のデスクトップを使うことはできるものの、gconf-editorツールを使った設定が必要になる。その際、デスクトップ間の切り替えには、Ctrl+Alt+矢印キーの左右の組み合わせを使わなければならない。しかしもしGNOME Shellが何かを表しているとすれば、われわれが愛してきたLinuxのページャー機能は、まもなく過去のものになるのかも知れない。
5.しばらく使ってみる
Unityに対する一番いい準備方法は、おそらくUnityのベータ版をインストールして使ってみることだろう。これはUbuntuのソフトウェアセンターから行うことが出来る。使っているリリースによって、インストールするのがUnityになるか、Ubuntu Netbookリリースになるかが決まる。これをインストールすれば、11.04がネット上に出回る時にリリースされるものに近いものを使うことができる。これを試してみるためには、コンピュータのグラフィックスチップが3D処理をサポートしている必要がある。さもなければ、Unityを動かすことはできない。注意:DesktopExperienceTeamのウェブサイトで、Unityの最小要件を調べることができる。
GPU Driver Requirements(GPUドライバ要件)の部分を見れば、Intel、Nvidia、AMD(Radeon)のそれぞれに対して最小要件が説明されているので、これに特に注意すること。もし自分のマシンがこの要件を満たしていなければ、実際にUnityをインストールして試してみることだ。では、デスクトップ上で試しに使ってみることは、Unityへの移行に際してどんな役に立つのだろうか。Unityを今使っているデスクトップの上に追加すれば、Unityをしばらく試しに使ってみながら、いつでも元の状態に戻ることができる。これによって、新しいデスクトップの標準的なメタファーになる可能性のある(特に、マルチタッチがより一般的になれば)ものに慣れる時間を十分に取ることができる。
決めるのは自分自身
Ubuntu Unityは万人向けではないが、すでに既定路線になっているようだ。Linux業界では常にそうだが、もちろん、選択肢は他にもある。Ubuntuの新たなデフォルトインターフェースが嫌いなら、自分の好きなインターフェースをインストールすればいいのだ。GNOME ShellやKDE、Enlightmentやその他のデスクトップインターフェースなど、好きなものを使えばいい。しかし、Unityを見限ってしまう前に、しばらく使ってみてはどうだろうか。思っているよりも、ずっと好きになるかも知れない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。