Microsoftは米国時間12月9日、セキュリティ情報の事前通知を公開し、14日に予定しているセキュリティ更新プログラムで17件のセキュリティ情報を公開することを明らかにした。これにより40件のセキュリティホールを修正する予定だ。17件のセキュリティ情報のうち2件は深刻度が「緊急」となっており、そのうち1件は、11月に発生した複数の攻撃で悪用された「Internet Explorer」(IE)の脆弱性に対するものだ。
このIEの脆弱性について、Microsoftは11月にセキュリティアドバイザリを公開した時点で、「IE 6」と「IE 7」「IE 8」が影響を受けると述べていた。
12月のセキュリティ更新プログラムでは、マルウェア「Stuxnet」に悪用された4件のWindowsのセキュリティホールのうち最後の問題も修正される予定だ。
Microsoft Security Response Centerのディレクターを務めるMike Reavey氏はブログ投稿で、「これはローカルにおける特権昇格の脆弱性で、Stuxnetマルウェアを除いて実際に悪用された形跡は確認していない」と述べた。
12月9日に公開されたセキュリティ情報の事前通知によると、今回のセキュリティ更新プログラムで影響を受けるのは、Windows(サポート対象のすべてのバージョン)、IE、「Microsoft Office」「Microsoft SharePoint Server」「Microsoft Exchange Server」となっている。
Reavey氏によると、12月の分も含めMicrosoftが2010年に公開したセキュリティ情報の総数は過去最多の106件になったという。この理由として同氏は、Microsoft製品の脆弱性に関する報告がわずかに増加したことと、「脆弱性の悪用が全体として拡大傾向にある中で、(旧製品が)比較的新しい攻撃方法にさらされている」ことを挙げた。
Reavey氏は次のように述べている。「一方、協力してもらう形でわれわれが報告を受けた脆弱性の割合は、依然として約80%という高い水準を維持している。これはつまり、大多数の脆弱性について、われわれは問題が広く知られるようになる前に包括的なセキュリティ情報を公開できているということだ」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。