日立情報、クラウド型のFAXサーバソリューション「IfesMate」を開始

富永恭子(ロビンソン)

2010-12-13 16:29

 日立情報システムズ(日立情報)は12月13日、FAXサーバの機能を申し込みから最短5営業日で利用できるクラウド型のFAXサーバソリューション「IfesMate」を、同日より提供開始すると発表した。

 大手企業では情報管理、情報漏えい対策の一環としてFAXの送受信情報をデータでやり取りできるFAXサーバの利用が普及しつつある。一方で、中堅・中小規模企業にとっては初期導入費用が大きく、利用が困難な状況があるという。

 日立情報のIfesMateは、月額払いで利用できるクラウド型のFAXサーバソリューションとなる。FAXの誤送信抑止とコンプライアンスの強化、業務効率向上を、短期間、低コストで実現できるとする。他社のクラウド型FAXサービスの多くは、ダイレクトメールや受発注一括受付などの大量の送受信を想定した利用方法が主流であるのに対し、IfesMateでは日立情報の金融業向けFAXサーバ構築実績を活かし、様々な業務で利用されることを想定した機能を実装し、特に「承認機能」「データ保存」「権限ロール」機能などのセキュリティ機能を充実させたとしている。また、送受信の履歴が自動的にデータベースに登録されるため、過去に送受信したFAXの検索、確認が容易で、コンプライアンス強化や業務効率向上を図れるとする。

 主な機能は「FAX送受信機能」「承認フロー機能」「データ保存機能」の3つ。FAX送受信機能では、Microsoft Office Excel、Word、Adobe PDFのファイルをIfesMateのウェブ画面へアップロードすることにより、指定した宛先にFAXを送信できる。また、取引先等のFAX機から送られたデータは、IFesMateの受信機能でPDF形式に変換され、ウェブで内容を閲覧できる。FAX受信時には、設定された担当者に「受信メール」が配信されるため、リアルタイムでの確認が可能となり、受け取り漏れなどを防止する。さらに、PDF編集機能により、受信したFAXを印刷することなく、原稿に追記して送信相手に返信することも可能だ。

 承認フロー機能では、FAX送信の際に、事前に設定された承認権限者の承認を必要とすることで、誤送信を抑止する。また、データ保存機能により、送受信を行ったFAXデータを一定期間ウェブ内で見ることができるという。また、オプションサービスとして、一定の保存期間を超えるデータをDVD-Rに保存し、セキュリティ配送サービスを利用して届けることも可能という。

 IfesMateの提供価格は、初期費用が10万円から、月額費用が1法人あたり15万円からとなる。また、同システムにアクセスする1ユーザーあたりの利用ユーザーID料金は400円。利用設定する番号ごとのFAX番号利用料として2000円が必要。FAXの送信単価は33円、受信単価は6円となる。日立情報ではIfesMateを、日立グループのクラウドソリューション体系である「Harmonious Cloud」のひとつとして拡販し、2012年度末までに100社、累計売上4億円を目指す。

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